Category: MLSに匹敵するデータベースに挑戦
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MLSに匹敵するデータベース立上げに挑戦(その4)
このサイトの一番下に書いてあるように、“THE BETTER INFORMATION YOU GIVE, THE FASTER YOU BUY & SELL”、つまり、「より詳細な情報を載せるほど、売買取引もそれだけ速く成立します」というのがこのサイトのキャッチフレーズです。 先に述べたように、バンコクの中古市場の動きは非常にスローで、売買成立に1年近くかかるということは、もし、それを3ヶ月とか半年に短縮できるサイトがあれば、売主は必ずここに自分で登録するようになるはずです。 このサイトの特徴は、自分の物件を売却したいオーナー自らに詳細な情報を出してもらうことで、ありもしない物件情報を載せようとする仲介業者の参入を防ぎ、生きた売り物件情報を維持すると同時に、その中から成約事例をキャッチし、物件ごとの直近売買事例から市場価格のインディケーション出すというのが狙いです。 そして、その信頼性により多くの購入希望者もアクセスするようになるというのが、彼のビジネスプランです。 現在、まだ約3、000ユニットほどのデータベースですが、これがもっと増えて万単位になれば、このサイトも自立できるようになるのではないかと思っています。 既に、このプロジェクトには、タイの携帯電話サービス大手のDTACが、ITビジネスという観点からその将来性に賛同し、補助金を出しています。 一方で、私が自著の本でも指摘したように、今、バンコク、ダウンタウンの中古市場はターニングポイントにきています。今まで新築ばかりが注目されていたのが、用地不足で供給が追いつかなくなってきたので、これから価格の割安な中古にも注目が集まるようになり、中古物件のキャップ・コンプレッションが始まろうとしています。 今、私がやっているようなバンコク不動産市場のマーケット・ウォッチャーから見ると、信頼できる物件情報データベースの登場は必然でもあり、大きなビジネスチャンスだと思います。 現在、彼の会社では、このポータルサイト事業に出資してくれる事業パートナー、広告主、事業提携企業等、サイト拡大に繋がるあらゆる機会を模索しているところです。 従って、日系企業でこれから成長するこの分野に参画してみたい、提携してビジネスを拡大したい、もしくは、電子広告を出してみたいというところがあれば、是非、私のところまでご連絡下さい。 ถ้าคุณรู้สึกสนุกช่วยกดนี้นะครับ にほんブログ村
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MLSに匹敵するデータベース立上げに挑戦(その3)
この図のように、プラス・プロパティの調査によれば、2015年末時点でのバンコクのコンドミニアム完成済ストックは既に51万ユニットにも達しています。 しかも、ダウンタウンでは、用地不足による新規プロジェクトの減少が起こりつつあり、中古コンドミニアムの売買マーケットがこのままいつまでも動き出さないわけがありません。 従って、近い将来、中古物件需要が増加していくにつれて、今のような仲介業者による囮広告や詐欺まがいの情報が多く入っているような危険なデータベースではなく、MLSやレインズと同等、とまではいかなくても、それに近い信頼できるデータベースの供給がビッグビジネスになるのは間違いありません。 さて、ここまで現状説明と今後のマーケットニーズについて随分長いコメントを書いてきましたが、実は、ここまでは長い前置きであって、ここから本題に入ります。 私のタイ人の友人で、ナタポンという男がいるのですが、彼は名門チュラ大で建築デザインのマスターを取り、CBREのリサーチや投資コンサルティング部門でシニアマネジャーとして長年働いていたので、バンコクの不動産データや情報の信頼性に関する必要性や問題点を熟知しています。 もう3年位前になりますが、タイで私と同じ言葉を喋る男に初めて会ったのが彼でした。同じ言葉といっても日本語とか英語と言う言語のことではなく、不動産投資の話をする際にターミノロジーを十分理解した上で、本格的な話ができるという意味です。 つまり、CAPEXの重要性、IRR、ROI、キャップ・コンプレッション、イールドプレイ、マルチプル、NOIとNCFの根本的な違い等、プロの投資家なら誰でも知っている不動産専門用語のことです。 ああ、タイにもこういう連中がいるんだと思ったものでしたが、それ以後、時々、連絡を取りながら情報交換をしてきたのですが、彼はCBREを6年前にスピンアウトし、果敢にもこのデータベース構築のビジネスに挑戦していて、やっと最近、このデータベース・ビジネスの先端を走るフロントランナーとして形が整ってきたので、微力ながら加勢するつもりで、今回、取り上げることにしたわけです。 そして、これが、彼のデータベースのポータルサイトです。http://zmyhome.com/ (次回に続く) ถ้าคุณรู้สึกสนุกช่วยกดนี้นะครับ にほんブログ村
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MLSに匹敵するデータベース立上げに挑戦(その2)
このブログを読んでいる人のほとんどが驚くと思うのですが、バンコクのダウンタウンの中古コンドミニアムが、実際に売買されるまでに市場で出回っている期間は、平均で340日以上もかかるそうです。 物件を売り出してから、実際に売れるまで1年近くもかかるわけですから、これは気の遠くなるような期間であり、不動産の換金流動性のなさ、という最大の弱点がこれほど中古市場で重荷になっている国もそうはないと思うのです。 この主な原因の1つは、バンコクにはMLSのような信頼できる中古物件情報のデータベースがないため、一体いくらが本当の市場価格なのだろうと、買主は常に疑心暗鬼になり、なかなか購入に踏み切れないからです。私が著書の中で指摘した「タイ人の新築偏重」、つまり、バンコクでは住宅購入希望者のなんと9割近くが新築プレビルドを買いたがるという理由の1つが、最初から価格表があってみんな同じ条件で買えるという安心感にもあるのではないかと思います。 しかし、これまでブログの中でもう何回も指摘してきたように、デベロッパーが超強気でつけたプリセール価格に振り回されて、何年も先の将来価値を織り込んでしまった高価格のプレビルドを買うより、自分の鑑定眼を信じて、これは明らかに新築に比べて割安感があるという中古物件を買う方が賢明だと私は思うのです。 もっとも、こんなことを書くから、私はデベロッパーに嫌われるのかもしれませんが・・・。しかし、誤解を招かないように言っておきますが、プレビルドであっても、当然、お勧めのものも多くあります。 本の中で私は、「プレビルドというのは、個人投資家が完成物件の先物買いをすることで、本来デベロッパーが取るべき開発リスクを引き受け、その見返りにデベロッパーの開発利益の一部を享受する」と定義付けしていますが、ご本家である英国のオフプランは、そもそもそういうものとして始まりました。 しかし、最近のバンコクのプレビルド価格を見ると、開発リスクは取らされているのに、その見返りとなる開発利益のおすそ分けが、ほとんどないような気がするのです。 かなり昔の話なので、うろ覚えなのですが、私が日本の某長信銀系のデベで働いていた頃、会社では“クレール”というマンションシリーズを供給していました。そして、社内的には、確か粗利ベースで20%がマンションの適性利益とされていたように思います。一方、当時、大京などの販売力に任せて売っていた高収益プロジェクトでも、せいぜい粗利益率25%から30%だったように思います。 そう考えると、従業員に年間ボーナス10ヶ月も出せるところがあるバンコクのデベロッパー業界は、かつての大京並みかそれ以上の利益率ではないかという気がしてしまうのです。このことは、つまり、プレビルドで開発リスクを取って買った消費者に、開発利益の還元など全くされてないということです。 (次回に続く) ถ้าคุณรู้สึกสนุกช่วยกดนี้นะครับ にほんブログ村
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MLSに匹敵するデータベース立上げに挑戦(その1)
以前、私は、宅建業法のない世界と題して、バンコク不動産市場の無法地帯のような不透明さについて書いたことがあります。 それに対し、アメリカには昔からMLSという信頼性の高い物件情報データベースがありますが、私も、もう30年以上前、まだ20代でしたが、英語だけは問題なく喋れたので、MLSの情報から選んで、ハワイ州マウイ島のコンドミニアムを購入しました。 そして、それは私にとって記念すべき初めての海外不動産投資でもあったのですが、アメリカの情報の透明性は素晴らしいと思ったものです。 MLSは、当時も今も変わらず非常に優れた不動産データベースで、現時点で売りに出ている物件情報や、売買取引事例の生きたデータを入手することができます。 一方、日本でも業者向けにレインズという優れたシステムができたし、民間でもHOMEsやSUUMOといった売り物件や賃貸物件の充実したデータベースがあります。 しかし、ここ、タイには信頼できるデータベースや情報供給システムがありません。 私も自著の本の中で、バンコクの物件探しに使うツールとしてHipflapやPrakardなどを紹介しているものの、その中で「しかしこの内、3分の1ぐらいは偽の情報です」と但し書きしています。また、ひどい時には半分近くが実在しない、顧客をつり上げるための囮(おとり)情報だったりします。何故こういうことが起こるかというと、タイでは宅建業法がなく、囮情報を出しても誰も取り締れないからです。 更に、Prakardに至っては、「売主を装った詐欺やもぐりのブローカーも多いので注意が必要」と、本の中で注意書きまでしたように、怪しげで危ない情報が多く含まれています。 これらに比べると、まだ比較的信頼性の高い大手仲介会社のシティスマートやザ・エージェント、プラスプロパティのサイトの方が使い勝手がいいのですが、彼らのサイトでさえも、囮物件と思われる格安の物件情報が出ていることがあり、電話をかけて聞くと、もうそれは販売済みだからと同じコンドミニアム内のもっと価格の高いユニットを代替で紹介してきたりします。 バンコクの不動産は、周辺国のカンボジアやミャンマー、ベトナムなどに比べると、ビジネスとしてはるかに国際的で、巨大なマーケットサイズに成長しているにも関わらず、今もこのように、非常に原始的な、信頼性の低い情報の中で取引が行われているため、不透明そのものなのです。 (次回に続く) ถ้าคุณรู้สึกสนุกช่วยกดนี้นะครับ にほんブログ村