Category: 人の行く裏に道あり花の山
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人の行く裏に道あり花の山(その3)
前回書いたように、“人の行く裏に道あり花の山”の元の意味は、誰もが行く道を一緒に行っては、本当には花見を楽しめない、ということですが、実はこれ、茶人、千利休が言った言葉とも言われています。そして、あまり知られていないのですが、この格言には更に続きがあります。 “いずれを行くも散らぬ間に行け”、というものですが、桜の花が散ってしまってからでは、どの道を通って行っても、花見なんかできない、つまり、どちらの道を選ぶにしろ、タイミングを間違えたら何の意味もない、ということです。 これは不動産投資も同じです。郊外物件であっても、売却してキャピタルゲインを出せる優良なプロジェクトも当然あります。逆に、CBDのコンドミニアムだからといって、全部が儲かるわけでもありません。プロジェクト次第です。しかし、タイミングをはずすと、何をやっても儲かりません。 バブル崩壊の寸前に不動産を買った人達は、皆一様に大損しました。東京であろうと、地方の県庁所在地であろうが、それまでドンドン値上りしていた地価が、バブル崩壊を期に一様に値下りに転じたために、売るタイミングを逸して大損しました。桜の花が満開を過ぎて、散り始めた時に花見に出かけて行ったようなもので、タイミングを間違ったわけです。 これはバンコクのコンドミニアムも同じだと思います。AECの効果についてはまだ分りませんが、ミャンマー、ラオス、カンボジアとこれから成長著しい3国に囲まれて、その中心に位置するタイでは、その首都、バンコクにこれからも人、物、金が集まってくると思います。また、シンガポールや香港の投資家の目には、バンコクCBDのコンドミニアムが非常に割安に見えるので、現在、投資マネーが続々と流入してきています。 しかし、いつかは人、物、金の流れが弱まったり、価格の割安感が薄れる時期がきます。過剰供給で今の中国の住宅マーケットみたいに、空き部屋ばかりのゴーストタウンのようなコンドミニアムもできるかもしれません。そういう意味で、投資のタイミングは極めて重要なのです。 特にファンド系の機関投資家は、不動産投資を入口、運用、出口の3つのプロセスに分けて考えます。今はグローバルスタンダードの時代なので、世界のどこでもこれは同じです。素人投資家のように、不動産は長く持てば持つほど良い、というような考え方はあまりしません。 一旦、買ったら、アセットマネジャーは運用の中で資産価値を上げていく一方で、常に出口、つまり売却のベストタイミングを模索しています。マーケットがダウントレンドに入る前に売ることが重要で、まさに“いずれを行くも散らぬ間に行け”を実践しているのです。 だから、私は郊外の物件は今は買ってはいけない、ダウンタウンの物件を買うべき、と今は言っていますが、いつかは、もう売るべきタイミングです、と言う日が来るかもしれません。まあ、少なくとも向う数年は大丈夫だと思いますが。 ถ้าคุณรู้สึกสนุก ช่วยกดนะครับ にほんブログ村 タイ(海外生活・情報) ブログランキングへ
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人の行く裏に道あり花の山(その2)
(DDプロパティのレポートの続き) 2015年12月スタートのAECのインパクトについても、実際には誰にも分らない。 ほとんどの専門家は、AECが不動産業界に与える恩恵については限定的であり、しかもその効果が出るまでにはかなりの時間がかかると予測している。 また、AEC参加国のいくつかの国では、既に期限を過ぎているのに、まだその準備も整っていないという状況である。 一方で、“AEC発足により、バンコクがやがてその中心都市となり、ますますその魅力が増すことになる。そして、海外から役員クラスの駐在員やビジネスマンが集まってくるので、住宅マーケットにも多大な恩恵をもたらす”とデベロッパーだけは、随分と自分に都合のいい見通しを立てている。 しかし、AECが発足するということは、セクターによっては、多くのタイ人ビジネスマンがもっと給料のよい他国にごっそり移動することもあるということである。その場合、当然、多くの住宅が空き家となる。 結局、AECの恩恵のことばかり考えているタイ人は、その効果がすぐにも不動産マーケットにも出てくるとでも思っているかのようであるが、AECが本当にタイにとってメリットがあるのか、それとも本当はデメリットの方が多いのかは、実際のところ、時間が経たなければ分らないのである。 以上ですが、まず、私が以前から指摘している“供給過剰の郊外で30平米以下のスタジオや1ベッドルームを買ってはいけない。むしろダウンタウン、できればCBDで、需要が供給を上回りつつある2ベッド以上の広めの物件を買うべき”ということの理由が分ると思います。 一方で、デベロッパーは今もって、これまでより更に小さい1ベッドルーム主体のプロジェクトの開発に余念がありません。何故かと言うと、広くて10百万バーツを超えるようなユニットが中心のプロジェクトは、バンコクでも中心部になってくるので、用地取得が難しく、それほどたくさん供給できないのと、それを買えるタイ人は富裕層に限定されてくるので、顧客の層が薄いからです。 デベロッパーにしてみれば、一般のタイ人の自己居住用の実需や投資需要といった最も顧客の層が厚い、2百万バーツ前後の価格帯のコンドミニアムを大量に供給して、スケールメリットで売上を延ばして大きく儲けるのが理想です。 そこで、これまで地価の安い郊外を中心にこういう廉価な物件を大量供給してきたのですが、このところの家計債務の問題で住宅ローンが借りられずにキャンセルされるケースが急増し、それも立ち行かなくなってきています。 従って、私は今、日本人が過剰供給で在庫の山ができるリスクがある郊外の1ベッドルームを、価格が手頃だという理由だけで、一般のタイ人と一緒になって買うのが一番危ないと思っています。 相場に関して「人の行く裏に道あり花の山」という有名な格言があります。本来の意味は、花見をする際、誰もが行く道を一緒に行っては、人ばかり多くて、本当の花見を楽しめない、ということらしいです。タイのコンドミニアムマーケットについても、デベロッパーのポジショントークに乗せられて、一般のタイ人と一緒になって郊外物件を買うよりも、富裕層が粛々と買い続けている、希少価値のある中心部の物件の方にこそ、本当の投資妙味があると思います。 今、バンコクのコンドミニアムマーケットは、まさに二極化しつつあります。つまり、ダウンタウンの駅近で、2ベッドルーム以上の広い物件に投資しておけば、将来は売り手市場、貸し手市場の恩恵を受けられるが、しかし、郊外で30平米以下の1ベッドルームに投資したら、オーバーサプライの在庫の山に埋もれて、売れない、貸せないの二重苦に苦しむことになる可能性が高いということです。 ところで、AECについては、毎日のように現地の新聞も記事を書いていて、私もマスコミの言うことを真に受けて、タイが最も恩恵を受ける国になる、と当然のように考えていたのですが、なるほど、そういうこともあるのか、と考え直しました。 従って、現時点で、AECに過剰な期待はしない方がよさそうです。少なくとも、すぐに不動産市況にとっていい結果が出るというわけではないと認識しておくべきだと思います。 ถ้าคุณรู้สึกสนุก ช่วยกดนะครับ にほんブログ村 タイ(海外生活・情報) ブログランキングへThe exact impact of AEC 2015, which comes into effect in December 2015, is unknown. Most industry experts feel the exact impact on the property…
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人の行く裏に道あり花の山(その1)
このところ、大手デベロッパーのサンシリやクオリティハウスが、年末にスタートするAECの恩恵を見込んで、バンコクのコンドミニアムマーケットの将来性について、随分景気のいい話をしていますが、そんな単純な話なのか、とも思っています。 最近は、私もタイのデベロッパーがよくやる自分に都合のよいだけの話に慣れてきたので、あまり真面目に取り合わないようになってきているのですが、このブログを書き始めた最初の頃は、私も彼らのアナウンスメントを真面目に読んで、それに振り回されたこともありました。 いわゆる、デベロッパーがよくやる不動産マーケットでのポジショントークですが、今回、DDプロパティから、デベのポジショントークに冷や水を浴びせるような面白いレポートが出てきました。 下記がその訳です。 現在、I-phone 6や総額百万バーツの家具の無料進呈、直接の価格値引き、その他色々なインセンティブをつけて販売しているプロジェクトが出てきているが、これは売行き不振のプロジェクトを抱えたデベロッパーが悪戦苦闘している証拠でもある。 “プリセールで90パーセントを販売”とか“週末の土日2日間だけで1,000ユニットを販売”というデベロッパーの景気のいいアナウンスメントだけはよく見かけるが、しかし、ロケーションのよくない売行き不振のプロジェクトや、他に何か問題のあるプロジェクトが今どうなっているかについては、デベロッパーは語ろうとしない。 バンコクだけで向こう数年間に大量のコンドミニアムが竣工する中、果たしてそれに合った需要があり、オーバーサプライが回避できるのかどうかもまだ分らない。 CBREは、バンコク郊外、特にサブアーバンでの潜在的供給過剰問題、特にスタジオタイプや1ベッドルームのオーバーサプライについて既に警鐘を鳴らしている。しかし、一方で、バンコク中心部では2ベッドルームタイプ、又はそれ以上のサイズの住宅について、供給が需要増に追いつかなくなり、需給がますます逼迫しつつあるのも事実である。 また、デベロッパーは地方都市でも供給過剰問題を作り出しつつある。例えば、パタヤの深刻なオーバーサプライ問題は、既によく知られているところである。 次回に続く ถ้าคุณรู้สึกสนุก ช่วยกดนะครับ にほんブログ村 タイ(海外生活・情報) ブログランキングへ AEC 2015: What could it mean for Thailand’s property markets? Free mobile phones and the latest gadgets, furnishings worth up to THB1million and discounts of even more; are these the first…