Category: キャピタル・フライト
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キャピタル・フライト(その4)
スパライ・エリートは、昨年9月、ブログの中で要注目物件として紹介した物件ですが、パヤータイという土地は日本人にはあまり人気がありません。 私は個人的にはパヤータイとアーリーは投資としては買いだと思っていますが、日本人に賃貸するということを前提条件にするとちょっと難しいエリアです。 しかし、エアポートリンクの始発駅でスワナプーム空港に直結している唯一のCBDであることから、タイ人ビジネスマンに人気があります。また、名門チュラロンゴン大学の敷地までパヤータイ通りを直進すればそのまま敷地内に入って行けることから、富裕層の親が子どもをチュラロンゴン大に通わせるために、投資を兼ねて買ったり、賃借したりするという需要があり、タイ人投資家の間では数年前から穴場的な人気のロケーションです。 そこで、今回、現在のリセール価格を調べてみました。投資家は更なる値上りを待っているのか、まだほとんどリセールの売り物件が出てないのですが、大手仲介業者のCITISMARTから同じ61平米のユニットが2物件出ていました。 下層階のものが797万バーツで、上層階のものが916万バーツです。T氏のユニットは上層階でプリセールの購入価格は670万バーツですから、予約してわずか8ヶ月、竣工までにまだ3年近くもあるのに、既に100万から200万バーツ値上りしていることになります。 従って、今後タイ・バーツがどれだけ高くなったとしても、いざとなれば、竣工引き渡し前に転売して数百万バーツの利益を確定するというゲンガムライも可能で、もう為替リスクのことはほとんど心配しなくてもいいということです。 ただし、以前もブログで書きましたが、今はオーバーサプライ気味でもあり、昔のようにプレビルド物件ならどれでもこうなるというわけではありません。これほど値上がりするのは、せいぜい10プロジェクトに1つという確率だろうと思います。実際、現在、3つだけこれは買いというプレビルドのプロジェクトがありますが、それ以外は特に食指が動かないというのが私の実感です。 また、ゲンガムライで転売する場合、インカムファンドを中途解約せず、満期まで5年間持ち続けられるので、総額4割の配当を受け取った後に、元金償還をオフショア口座で受け取れば、当初の22百万円が最終的に30百万円以上に増加します。 以上、資金をオフショアに移動させ、税金のほとんどかからない状態で、世界中の数あるファンドからコンドミニアムのプレビルド投資に合ったファンドを選んで複合投資する、という手法の紹介をしました。 ただし、これには重要な注意事項があります。この租税回避地を使った取り組みができるのは、T氏のように海外在住の日本の非居住者である必要があります。弊社ホームページにも記してありますように、弊社は東南アジア在住の日本人の方を対象にオフショア投資をご紹介しているので、日本に居住されている方は対象になってないことをご了承下さい。 ถ้าคุณรู้สึกสนุก ช่วยกดนะครับ にほんブログ村 タイ(海外生活・情報) ブログランキングへ
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キャピタル・フライト(その3)
次に3ですが、22百万円の着金後、今度はオフショアファンドへの投資です。スパライ・エリートの場合、次の条件がありました。 1.竣工までに3年半もあること、更にタイの建設工事は遅延することが多いので、最悪半年や1年竣工が遅れても対応可能であること 2.プレビルド物件なので購入価格の20%に達するまで、毎月ダウンペイメントの支払いができること 3.外貨でなければタイのコンドミニアムは購入許可が出ないので、外貨(日本円)のまま、購入資金をタイに送金する必要があること 4.出口が670万バーツと確定しているので、株や債権のような変動リスクのあるものではなく、固定利回りであること 以上の条件を満たせるファンドのスクリーニングをIFA(Independent Financial Adviser)に依頼した結果、5年満期型、8%確定利回りの日本円インカムファンドが出てきました。その概要はこうです。 1.満期が5年なので、1年位工事遅延があっても対応可能で、もし当初計画通り3年半で竣工した場合でもわずかな違約金で途中解約可能。 2.四半期毎に配当があり、そこからデベロッパーへのダウンペイメントの支払いが可能 3.元本償還及び配当は全て日本円 4.予定通り3年半で竣工引渡しとなった場合でも、解約違約金差し引き後、合計26%の配当が確定しているので、26%の為替抵抗力がある。 つまり、1バーツ3.35円から更に円安バーツ高が進み、4.22円になっても耐えられる抵抗力があることになり、いざ竣工時に資金が不足するというリスクはかなりヘッジできたことになります。もっとも、現在の為替レートは3.67円で当時より更に円安バーツ高になっていますが、今でもまだ安全圏にいるわけです。 私の場合、不動産というハードアセット(実物資産)が専門であり、世界中に何百とあるファンドから、その投資目的に適合するものを選ぶというような幅広い知識はないので、ファンドのスクリーニングはIFAに一任しているのですが、今度は、私が専門とする物件選定のアドバイスの方を見てみることにします。 ถ้าคุณรู้สึกสนุก ช่วยกดนะครับ にほんブログ村 タイ(海外生活・情報) ブログランキングへ
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キャピタル・フライト(その2)
では、この手法を順を追って解説することにします。 まず、1のオフショアのタックスヘイブン(租税回避地)で銀行口座を開設するのですが、これはその名の通り、海外でキャピタルゲインやインカムゲインに余計な税金がかからないようにするためです。 タックスヘイブンとか租税回避地などと言うと、怪しげな印象があるかもしれませんが、大抵の外資系不動産ファンドはタックスヘイブンを使います。私のいたドイッチェだけでなく、モルガンスタンレー、ゴールドマンサックス、GEキャピタルなど、日本で不動産投資をしている外資のほとんどがケイマン諸島などのタックスヘイブン籍を使っています。 私もアセットマネジャーとして、ケイマンやジャージー島籍の会社の設立や決算を何度もやってきましたし、企業にとってオフショアを使うというのは、ごく普通のタックス・プランニングです。そして、それを個人がやったらダメということはもちろんありません。日本でも高い費用を出してHSBCあたりで口座を開設する香港ツアー(香港もタックスヘイブンです)に参加する人が結構います。 もっとも、まとまった資金の運用予定もなく、ただ口座を開設しただけで英語での運用指図も満足にできないのでは、結局口座がドーマントになって面倒なことになるだけなので止めておいた方がいいですが。 尚、弊社のお客さんでタイ在住の日本人であれば、香港に行くなどという面倒なことをしなくても、弊社はタックスヘイブンにある銀行から認証権をもらっているので、パスポート持参で弊社事務所に来て頂くだけで、オフショア口座開設が可能です。 さて、オフショア口座を開設できたら、次に2へ移ります。T氏の場合、購入価格が670万バーツで当時の為替レートが1バーツ3.35円であったので、購入資金として22百万円を日本の銀行からオフショア口座に送金しました。 続きは次回に ถ้าคุณรู้สึกสนุก ช่วยกดนะครับ にほんブログ村 タイ(海外生活・情報) ブログランキングへ
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キャピタル・フライト(その1)
バンコクでプレビルドに投資する場合、竣工までまだかなりの期間がある場合が多く、即座に購入資金全額が要るわけではありません。 しかし、日本人投資家の場合、大半が日本円で買うことになるので、早目に資金手当てをしておかないと、将来更に円安になった場合、いざ引渡しの段階で資金ショートする場合もあります。 これは、昨年の9月27日、パヤータイのスパライ・エリートのプリセールで、61平米のデラックス・スイートを買ったT氏の例です。 T氏は私のクライアントで、“このプロジェクトは買いです”という私の助言に従って、2日間しかないプリセールの初日に早朝から並んでこの物件を買いました。 T氏は既にリタイアしてバンコクに在住しており、英語も堪能なのでこんな風に朝からタイ人に混じってプリセールの行列に並んで買うことができたのですが、普通の人はなかなかこうはいきません。 上層階を買ったT氏のユニットの購入価格は670万バーツ、平米単価11万バーツだったのですが、当時の為替レートは既に1バーツ3.35円に達しており、2012年の2.45円から見れば、相当な円安バーツ高になっていました。 もともとT氏の予算は、日本で投資マンションを売却した資金の24百万円で買える範囲ということだったので、この時点では何とか予算内に収まったものの、このプロジェクトのプリセール価格が非常に安かった理由の1つでもあるのですが、竣工が2018年と、プリセールから3年半もかかるという、通常よりかなり足の長いプロジェクトです。従って、竣工時の2018年にバーツの為替レートがどうなっているのか見当もつかず、最終支払いの段階で予算オーバーするリスクがありました。 そこで、T氏と相談した結果、キャピタルフライトを使った複合投資の手法を使って、次のようなリスクヘッジをしました。 1.オフショアのタックスヘイブン(租税回避地)にある銀行に口座を開く 2.そこに日本で購入資金として取ってある資金の内、22百万円を資金移動する 3.そこから確定利回り8%の5年満期日本円インカムファンドに全額投資する 4.スパライへの毎月のダウンペイメントは、インカムファンドからの配当で支払う 5.3年半後、スパライ・エリートが竣工した時点でインカムファンドを途中解約し、タックスヘイブンの銀行口座に日本円で元本償還 6.タックスヘイブンの銀行口座からコンドミニアム購入資金として、日本円のままタイへ全額送金 この説明は次回。 ถ้าคุณรู้สึกสนุก ช่วยกดนะครับ にほんブログ村 タイ(海外生活・情報) ブログランキングへ
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今のバーツ高は行き過ぎ?
先日、GWの休暇で2週間ほど、日本に帰国しましたが、ドンキなどでも中国人やタイ人の旅行者がたくさんいて、免税で買い物をしていました。 日本では、こういったアジアからの旅行者の「爆買い」という言葉が流行っているようですが、確かに円安の影響で、日常品の物価はバンコクと大差がないものが結構あり、物によっては日本の方がずっと安かったりします。 一方で、バンコクやチェンマイにリタイア後のロングステイで来ていた日本人夫婦が、円安バーツ高のせいで、月額20数万円の年金では暮らせなくなり、帰国する例が出ています。 現在、GDP世界第3位の日本ですが、第2位の中国と比べても一人当たりのGDPでは圧倒的に日本人の方が優っているにも関わらず、この爆買いを見て、いつの間に日本人はこんなに貧乏になったのかと、何か釈然としませんでした。 今、世界の経済を牽引しているのはアメリカ経済だから、円安ドル高になるのは分るが、このバーツの連れ高はちょっと行き過ぎではないか、と考えるタイ在住の日本人も多いのではと思います。 そもそも国際決済通貨として市場に認められているのは、世界唯一の基軸通貨である米ドルと、ユーロ、ポンド、スイスフラン、そして日本円だけです。中国人民元でさえまだ国際決済通貨になれていません。そして、それ以外のタイ・バーツのような弱小通貨はローカルカレンシーと呼ばれていて、信用力のない通貨とされています。 そして、ローカルカレンシーの場合、その国の経済実態がどうのこうのと言う前に、そもそも取引額が小さいので、基軸通貨の米ドルにリンクする傾向があり、コバンザメのように米ドルにくっついて動くことがあります。私は為替相場の門外漢ではありますが、今回の動きもそうだろうと思っています。 一方で、タイの家計債務は年末にGDPの84%といっていたのが、直近では更に悪化し、86%とも伝えられていて、経済成長も2%台がやっとで不景気のままです。そして、残業手当が減った為、工場労働者は住宅ローンの与信が通らず、廉価な郊外型コンドミニアムのキャンセルが続出中です。 クーデターのおかげで反政府運動は収まったものの、あれからちょうど1年、今の暫定軍事政権下では景気は良くならない、という認識が経済人の間で広がってきています。それにも関わらず、今も円安バーツ高は続いている訳で、経済実態から見てもそろそろバーツ高は反転すると考える市場関係者が増えてもおかしくはないと思います。 いずれにせよ、日本円で見た場合、3年前に500万バーツのコンドミニアムが1200万円ぐらいで買えたのが、今は1800万円もします。つまり、物件価格の値上りを無視しても、為替だけで約5割も値上りしているわけです。3年前に比べてタイの経済状態はむしろ悪化しているかもしれないのに、どうも納得がいかないですよね。 そこで、次回は、昨年9月にプリセール物件を購入した私のクライアントが、キャピタルフライトによって行き過ぎたバーツ高へのリスクヘッジをした例を紹介しようと思います。 ถ้าคุณรู้สึกสนุก ช่วยกดนะครับ にほんブログ村 タイ(海外生活・情報) ブログランキングへ