海外マクロ・コメント
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2009年10月22日 11:09
○ベージュブックは景気の「穏やかな改善」を指摘
21日に発表されたベージュブックでは、冒頭の総括部分で「安定化または穏やかな改善(either stabilization or modest improvements)」という表現が用いられたことが注目された。前回(9月9日)のベージュブックでは、同じ部分が「安定化を続けた(continued to stabilize)」とされていた。「穏やかな改善」という表現は第2パラグラフで「小幅またはまばら(either small or scattered)」な改善と言い換えられており、決して力強い回復を示すとは言えないが、「改善」という言葉が加わった点でFRBの景況判断は一歩前進したと判断されよう。強いセクターとしては、住宅と製造業が指摘された。その一方で、個人消費と非金融サービスは「まちまち(mixed)」、商業用不動産は「最も弱いセクターの一つ」とされている。労働市場の判断は前回の「引き続き弱い(remained weak)」から「弱いか、まちまち(weak or mixed)」へと若干引き上げられたが、物価・賃金については「わずかか、上昇していない(little or no increase)」とされている.
FRBが「出口戦略」に踏み切るタイミングを考える上では、ベージュブックの「改善」という用語がFRBにとってどのような意味を持つかを検討しておくことが有用であろう。過去2回の景気後退局面(1991年3月、2001年11月にそれぞれ底打ち)の後のベージュブックの表現を振り返ると,改善(improve)」という言葉は景気底打ちから比較的近い時期に現れており、直接的には金融引き締めにつながっていない(表中では「improve」が使われた時を薄緑色で表示)。実際、過去2回の局面では、景気底打ちから金融引き締めまでのラグが2年半以上と非常に長く(それぞれ1994年2月、2004年6月に利上げ開始)、「改善」という評価の後に景況判断が再び引き下げられることも多かった。金融引き締めが行われる直前に用いられているのは、「拡大が続く(continued to expand)」という表現である(表中では「expand」が使われた時を薄黄色で表示)。このため、今回のベージュブックは将来的な利上げの可能性を示すほど強いものではなく、「拡大(expand)」という表現が現れるまでは「出口戦略」が近づいたと判断すべきではないと考えられる。
○本日は来週の国債入札発表が焦点
本日は来週予定されている国債入札についての発表が行われる。当社は、27日の2年債入札が440億ドル、28日の5年債入札が410億ドル、29日の7年債が300億ドルといずれも前月から10億ドルずつ押し上げられると予想している.
また、26日には5年物TIPSの入札も予定されている(当社は70億ドルの発行を予想)。先週以降の米国債市場は国債入札が行われないなかで堅調を維持してきたが、FRBの国債買い取り策が10月末に終了することもあり、需給要因が再び市場を圧迫してくる可能性もあろう。
