海外マクロ・コメント
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2009年9月25日 14:44
○8月米中古住宅販売戸数は予想外に減少
8月中古住宅販売戸数は前月比-2.7%と5ヵ月振りに減少した。しかし、中古住宅販売成約指数(PHSI)は7月まで増加を続けており、契約が受渡へと順調に移行すれば住宅販売はなお押し上げられる余地がある。このため、住宅市場のトレンドを評価する上では、10月1日発表の8月PHSIに注目する必要があろう。
また、中古住宅の在庫調整も引き続き進捗している。中古住宅全体の在庫/販売月数は7月の9.3ヵ月から8.5ヵ月へと低下し、2007年4月以来の低水準となった。トレンドを示す一世帯住宅でも、在庫/販売月数は7月の8.5ヵ月から8.2ヵ月まで低下している。中古住宅販売統計を作成しているNAR(全米不動産協会)は住宅価格が明確に下げ止まる在庫/販売月数の水準は7ヵ月としているが、今年4月以降の低下ペース(毎月0.3ヵ月程度)が維持されれば、今年末には中古一世帯住宅の在庫/販売月数は7ヵ月に到達することになる。実際、中古一世帯住宅販売価格(メディアン)の前年比上昇率は4月の-16.8%をボトムに、8月は-12.1%までマイナス幅が縮小してきている。この点からも、住宅市場の回復傾向は継続していると判断できよう。
ただ、今後の住宅市場については2つの不安要因が存在することは確かである。第一に、現在は差し押さえ住宅の住宅販売に占める割合が従来以上に高くなっており、季節性の影響を強く受けるようになっている可能性がある。NARによれば、中古住宅販売に占める差し押さえ物件の割合は年初が45〜50%だったのに対し、5月は33%、6〜8月は31%となっていた。この背景としては、差し押さえ物件の売買は銀行と投資家が中心で季節性が存在しないのに対し、個人の通常の住宅売買は6月の学期末から夏休みまでが中心になるという季節的要因がある。9月に入ると季節的に通常の住宅売買は減少してくるため、再び差し押さえ物件の住宅販売に占める割合が高まり、投げ売りによる住宅価格の下落が住宅市場を再び圧迫し始める可能性がある。
第二に、住宅一次取得者向けの税控除の期限が11月末に切れることになっている。NARによれば、8月の中古住宅販売のうち一次取得者は30%を占めていたが、より包括的な年間サーベイでは一次取得者の割合は全体の45%に達していたという。現時点でオバマ政権は税控除を延長するかどうかを明言していない。一次取得者の住宅購入のうち税控除によって押し上げられた部分がどの程度まであったかは不明だが、仮に税控除が終了した12月以降に反動が現れた場合には、ちょうど通常の住宅売買が季節的に減少する冬場に当たるだけに、住宅販売が予想外に押し下げられるリスクもあろう。
情報提供:バークレーズキャピタル証券株式会社
