アジアニュース
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2008年11月 6日 09:54
スワン財務相は5日、中間経済・財政見通しを発表。金融危機の影響で政府財源に400億豪ドルの穴が開いたと主張し、財政黒字を5月の予算案発表時の217億豪ドルから54億豪ドルに引き下げた。今年度の経済成長率も、前回予測の2.75%から2%に下方修正。同相は、依然黒字財政を維持できるとはいえ、経済情勢の悪化が進んだ場合には黒字幅が削られると語り、さらなる対策の必要性を否定しなかった。各メディアが伝えた。
同財務相は「ほとんどすべての歳入の減少分は、金融危機によるもの」とコメント。「われわれも打撃から逃れることはできないと再び警鐘を鳴らされた」と話した。
今年度の財政黒字幅は国内総生産(GDP)の0.4%に相当する。来年度(09年7月〜10年6月)の財政黒字は36億豪ドル(GDP比0.3%、前回予測は197億豪ドル)の見通し。歳入は、今年度が49億豪ドル、来年度が122億豪ドル、10/11年度が124億豪ドル、11/12年度が79億豪ドルと予想された。
労働市場も不調が続く。今年度の失業率は5月の予想値4.75%から5%に引き上げられ、09/10年度には5.75%に跳ね上がる見込み。雇用成長率は今年度が1.25%だが、来年度には0.75%に落ち込むとみられている。
豪州は17年連続の経済成長を享受している。スワン財務相は先月14日に発表した総額104億豪ドルの景気刺激策について、GDP成長率を0.5〜1%押し上げると主張した。
タスマニア州を訪問中のラッド首相は、金融危機の深まりによって、適正な財政黒字幅を保つことがますます難しくなっているとの認識を示した上で、「そうは言っても、国内経済の伸びを維持して財政黒字を支えるためにできることはすべてやる」との決意を語っている。
スワン財務相はまた、今回の発表と米大統領選を意図的に重ねたという豪メディアの一部から出された推測を否定。豪競馬界の祭典として、国中が盛り上がる4日のメルボルンカップと同じ日に公表するわけにはいかなかったと弁解した。
■9月貿易収支、過去2位の黒字
一方、9月の貿易収支が14億6,000万豪ドル(すべて季節調整値)と1997年6月以降で最大の黒字幅を記録したことが、政府統計局(ABS)の5日の発表で分かった。シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。
統計を開始して以来2番目に大きい黒字幅となり、8月の12億4,000万豪ドル(改定値)の黒字を17.7%上回った。
ただしエコノミストらは、世界的な景気低迷によって来年には輸出高が打撃を受けると予測している。
輸出高は前月比8%(18億5,100万豪ドル)増の265億700万豪ドル。輸入高が同7%(16億3,100万豪ドル)増の250億4,700万豪ドルだった。
輸出では、非農産品が同10%(16億7,100万豪ドル)増、その他が同3%(3,900万豪ドル)増だったのに対し、農産品が同1%(1,200万豪ドル)減だった。サービスは同3%(1億5,200万豪ドル)増加した。
輸入では、中間財が同13%(11億3,200万豪ドル)増、その他が同16%(1億7,500万豪ドル)増と大幅に増加したほか、資本財が同5%(2億1,600万豪ドル)増、消費財も同1%(2,700万豪ドル)増とすべてで好調だった。
オーストラリア・ニュージーランド(ANZ)銀のディーン上級エコノミストは、鉄鉱石といった主要産品の価格契約が満了する来年半ばまでは黒字を維持できるとコメント。ただし、契約価格の交渉が始まる来年前半からが問題」と指摘した。
NABキャピタルのデガリス上級エコノミストは、豪ドル安が輸出を後押しするとの見方を示している。豪ドルは7月半ばに25年ぶりの高値1豪ドル=98.49米ドルに達した後、9月には約80米ドル、先月末には60.12米ドルまで落ち込んでいる。
●中国 地方債発行の許可を検討、景気鈍化で=財政部
財政部が現在、地方政府による地方債の発行を許可することで調整を進めていることが分かった。金融危機や不動産市況の低迷で地方政府の財政収入が低下していることが背景にあるとみられる。地方債は、地方政府が必要な財源を調達するために発行する債券。これまで地方債の発行は厳格に制限されていたが、財政部がすでに国務院に草案を提出し、地方政府性債務管理処や管理人員を配置する準備を進めているとされる。ただ、地方政府の債務は1兆元(約14兆5,000億円)を超えるともされ、地方債の乱発は地方財政赤字の拡大を招く可能性も大きい。専門家は、地方政府による直接的な発行は今後も許可されず、中央政府の厳格な管理下で発行されるとみている。21世紀経済報道が伝えた。
