アジアニュース

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2008年11月27日 09:31

インド  「赤字削減の目標達成は困難」、財務相

チダムバラム財務相は24日、今年度は財政赤字が目標を超えるとの見通しを明らかにした。政府は「財政責任予算管理(FRBM)法」により、今年度の予算で歳入欠陥をゼロにし、財政赤字を国内総生産(GDP)比3%以内に抑えることが求められている。ただ、財務相は目標到達には「もう1年必要」と指摘。金融危機が世界的に深刻になるなか、景気テコ入れなどに追加の支出が必要になるとの見通しを理由に挙げた。また、今年度予算に組み入れられた、農民向け債務免除に対する補てん金や中央公務員の賃上げなどで、1兆560億ルピーの支出が必要となり、これはGDPの約1.99%に達するという。このほか、インフレ抑制に向けた減税措置などで、政府は3,100億ルピーの収入を失っている。一方、同相はインフレについて「最悪期は脱した」と発言。今後は景気後退への対策に重点をシフトする意向を示している。なお、今年11月8日までの1週間の卸売物価指数(WPI)上昇率は年率換算で8.90%となり、12週間ぶりに1けた台まで下落した。また、旺盛な内需が金融危機の影響を吸収するとも指摘。今年度の経済成長率が7〜8%台になるとの自信を示した。このほか、先週には来年度に経済成長が9%台を回復すると発言していた。

 

●中国 人民銀が4度目の利下げ、下げ幅大きく拡大

中国人民銀行(中央銀行)は26日夕、定期預金の基準金利(1年物)と、貸出基準金利(1年物)を、27日からともに1.08ポイント引き下げると発表した。9月から3カ月連続、4度目の利下げとなる。下げ幅はこれまでの0.27ポイントを大きく上回っており、相次ぐ大型景気刺激策でも効果がまだ不十分との見方から、当局が金融緩和を加速している形だ。これにより3.60%だった定期預金の金利は2.52%に、6.66%だった貸出基準金利は5.58%に引き下げられる。人民銀は今年9月に2002年以来の利下げを実施、続いて10月にも2度の利下げに踏み切っており、今回が4度目。3カ月の間に4度の利下げに踏み切るのはきわめて異例といえる。人民銀はあわせて、12月7日から中国工商銀行、中国農業銀行、中国銀行、中国建設銀行、交通銀行、郵政儲蓄銀行など大型金融機関の預金準備率を1%、また中小金融機関の預金準備率を2%、それぞれ引き下げることも発表。ただし5月の四川大地震の被災地および農村部金融機関の預金準備率については、引き続き従来の優遇策を適用するとしている。

人民銀は今回の措置について、適度に緩和した通貨政策の貫徹や、銀行の流動性の保証、貸付額の増加などが目的としている。景気減速がささやかれるなか、通貨政策にさらなる弾力性を持たせ、景気を下支えする狙いとみられる。

 

●シンガポール  米政府のシティ救済、GICにも影響か

米政府が米金融大手シティグループ支援に公的資金を投入すると表明した件で、シティに出資するシンガポール政府投資公社(GIC)の株式が希釈化する。また配当金減少などの影響が出る可能性もある。 GICは今年1月、シティに68億8,000万米ドルを出資し優先転換証券を引き受けると発表した。株式に転換した場合、GICの出資比率は0.3%から約4%に上昇する。だが米政府が23日、シティに200億米ドルを出資し優先株を取得すると表明。シティは270億米ドル相当の優先株のほか、普通株27億米ドルの買取権が付いたワラント債も発行する。このほか同政府は、シティ普通株を保有する株主への四半期配当を1米セント以下に引き下げるよう要請している。GICなど既存の優先株株主にも適用されるかどうかは明らかにしていない。米政府が受け取る配当利回りは8%で、GICの7%を上回る。また米政府が保有する優先株は、配当未払い分が次期以降に繰り越して支払われる累積的優先株であるのに対し、GICの保有株は繰り越しさない非累積的優先株となっている。25日付ビジネス・タイムズが伝えた。

 

●タイ  IMF、タイの成長率予測引き下げ

国際通貨基金(IMF)は24日に発表した半年ごとのアジア太平洋地域の経済見通しで、タイの今年の実質国内総生産(GDP)伸び率を4.7%から4.5%に下方修正した。来年の予測も4.5%から4.0%に引き下げた。世界的な金融危機の影響を受けるため。ロイター通信などが報じた。民間総合研究所カシコーン・リサーチ・センター(KRC)は同日、来年の伸び率予測を4.0〜5.0%から2.5〜3.5%に引き下げたと発表した。今年予測は4.5%。ドイツ銀行のアジア部門の主席エコノミスト、マイケル・スペンサー氏は、来年の伸び率予測は2.5%だと明らかにした。国家経済社会開発委員会(NESDB)は、今年の伸び率予測を5.2〜5.7%から4.5%に引き下げた。来年の予測は3.0〜4.0%。

 

●香港  人民元業務、香港行への規制緩和へ

香港の中央銀行に相当する金融管理局(HKMA)の任志剛(ジョセフ・ヤム)総裁は24日、中国銀行監督管理委員会(銀監会)の劉明康主席と会談し、香港の銀行が中国本土や香港で行う人民元業務について、規制を大幅に緩和することで合意に達した。当面は、元建て債券の発行について緩和。また、金融機関による香港での人民元決済について任総裁は「良いタイミングだ」と述べ、前向きに検討する姿勢を示した。24日付文匯報などが伝えた。

■総裁発言「一歩前進」

人民元は現在、一部の例外を除いては国際決済に使われておらず、経済システムが異なる香港の銀行に決済を認めれば極めて異例。任総裁とともに会談に臨んだ香港銀行協会の和広北会長(中銀香港総裁)は「香港が人民元決済の中心になりうる」とコメント。「金融危機で為替変動リスクが高まるなか(管理変動相場制の)元決済が認められればメリットは大きい」と強い期待感を表明した。

ただ、具体的な時期や方式は明らかになっておらず、任総裁が公式に前向き発言を行ったことで「一歩前進」した格好だ。

■資金移動、開放に期待感

一方、具体的な目先の施策として任総裁は、元建て債の増発を推進することを明言している。中国人民銀行(中央銀行)も先ごろ、香港系銀行の支援を打ち出していることもあり、金融界からは本土との人民元流通についても自由化されるのでは、との期待感が高まっている。 3大発券銀行の一つ、スタンダード・チャータード銀行は「域内には700億人民元(約9,800億円)の元建て預金がある」と指摘。「もし資金移動が開放されれば、本土内の支店のキャッシュフローに充当できる」としている。また、銀監会は、中国本土内で展開する香港系の銀行への下支えを行うと明言しており、資金融通などで協力する姿勢をみせている。

 

■米ビッグ3「影響軽微」=任総裁

このほか、ゼネラル・モーターズ(GM)など米完成車ビッグ3が経営危機に直面している問題について、任総裁は「香港の金融機関が保有する米自動車産業からのCDS(クレジット・デ

 

 

●世界的な消費減退、インドの輸出に打撃

インドの輸出に陰りが見えている。上半期(4〜9月)の輸出総額は949億7,300万米ドル(前年同期比30.9%増)と好調をキープしていたが、商工省・通商情報統計局は、10月は前年同月比12.3%減の128億ドルにとどまるとの見通しを発表した。インド政府は、昨年の輸出総額の1,629億ドル(前年比29%増)を踏まえ、今年の輸出目標を2,000億ドルに設定していた。しかし、米国発の金融危機が世界の実体経済に悪影響を及ぼしていることからも、この目標達成は困難との見方が濃厚だ。ダイヤモンドや金などの宝飾品輸出は208億9,000万米ドルで、昨年の総輸出額の12%を占める重要輸出商品。今年上半期も前年同期に比べ約18.4%増の110億4,000万米ドルと順調に拡大してきたが、こちらも10月は前年同月を約16%下回る17億6,000万米ドルと影響が出ているようだ。宝飾品の主要生産地であるグジャラート州のアーメダバード、スラトでは過去半年間で250以上のダイアモンド研磨工場が閉鎖された。宝飾品輸出促進協会はさらに、需要減少や資金不足に伴い年末まで操業を週5日に減らすと決定した。

■繊維では50万人リストラも

衣料品の昨年の輸出総額は約97億米ドル。業界は今年の輸出目標を約20%増の120億米ドルとしているが、4〜7月の輸出は約35億米ドル(前年同月比7%増)と目標を下回った。最大の輸出先である米国向けは1〜9月がマイナス4.1%(米商務省発表)に急減しており、目標達成の足かせとなる。米国では、大手衣料品小売り企業のスティーブ&バリーが極度の販売不振により倒産した。このほか、カジュアル・スポーツ衣料品大手のパシフィック・サンウェア、シャツ製品・スポーツシューズ大手のフットロッカー、女性用衣料品のアン・ティラーなど多くの有力衣料品小売りチエーン店がいずれも100店舗以上を閉鎖。ギャップやエディーバウアーなども海外調達先を含めたリストラを推進しており、9月のインドからの米国向け輸出は前年比で約7%低下した。主要生産地のムンバイやチェナイでは、工場の閉鎖や従業員の解雇が相次いでいる。衣料品を含めた繊維産業全体では、来年3月までに50万人が職を失う可能性があると商工省は警戒感を示す。鉄鉱石輸出は中国の需要減が響いている。インドは昨年、約9,000万トンの鉄鉱石を輸出し、うち中国向けが3分の2(6,100万トン)を占めた。06年の中国向け輸出は7,640万トンだったが、インドは自国の天然資源の保護や国内のインフレ抑制を目的に国内製鉄所向け供給量を増やすことを決定。輸出税を大幅に引上げた結果、中国向け輸出は低下傾向を示してきた。これに追い討ちをかけるように、北京五輪後の中国の鉄鋼生産は大幅な落ち込みを記録。現在も5,000万トンを超える鉄鉱石の在庫があると言われており、インドからの輸出は9月だけで約310万トン減少、10月もさらに落ち込む見通しだ。

■楽観視あだ、輸出不振続く

インドのGDPに占める輸出の割合は12〜13%と、中国(38%)の約3分の1と低いことから、世界経済後退の影響は比較的低いと予想されていた。上半期の時点でも輸出は好調だったため、政府は輸出動向を楽観視してきた感がある。だが、輸出の中心は労働集約型の産業製品であり、輸出減が雇用維持に大きな影響を与えつつあることから、最近になって政府は輸出の信用供与期間の延長や輸出保険の支援などの対策を打ち出している。ただ世界同時不況による各国・地域の消費の減退はこれからに本格化するとみられることからも、効果はあくまでも限定的で、下期以降の輸出はさらに厳しい状況が続くと予想される。

 

 

 

 

 

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