アジアニュース

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2008年11月18日 10:36

●シンガポール ヘッジファンドの損失、9月は14%増

シンガポールを含むアジア太平洋地域で設定されたヘッジファンドの9月の損失額は、前年同月と比べ14%増えたことがヘッジファンド調査会社ユーレカヘッジの調べで分かった。シンガポール、香港、日本、オーストラリアのヘッジファンドの損失額は計165億米ドル、運用資産総額は950億米ドルだった。ファンドの償還時期にあたったことが損失増の背景にあるとみられる。7〜9月期の純資金流出額は41億米ドルで、このうち約半分が9月に発生したものだった。前年同期は31億米ドルの純流入だった。シンガポールでは、シンガポール取引所(SGX)が9月、空売り規制を強化すると発表したことも取引減に拍車をかけたとみられる。金融安定化のため米国、英国、オーストラリアなどでも空売り規制の時限措置が導入された。投資家が償還を要求するケースが増えていることも、ヘッジファンド運用会社の負担となっている。同期にはシンガポールで5つのヘッジファンドが閉鎖に追い込まされている。前年同期はゼロだった。

 

●シンガポールドル続落、07年9月以来の対米ドル安

17日の外国為替相場で、シンガポールドルは続落。米ブルームバーグによると、午後6時時点で前営業日比0.45%Sドル安・米ドル高の1米ドル=1.5231Sドルだった。一時は1.5253Sドルと、昨年9月以来の安値を記録した。英トムソン・ロイターによれば、10月の輸出が予想以上の落ち込みをみせたことで、世界的な景気悪化がアジア諸国に影響を及ぼしていることが明確化したとする。

市場では、金融管理庁(MAS)が製造業の競争力を維持するため、金融施策を緩和すると予測する。UBSはレポートの中で、「10月のMAS会合以来、ほかのアジア諸国が積極的な金融政策を実施している上、景気が予想以上に弱含んでいることから、MASがさらなる緩和を実施する」との見方を強めている。MASは通常4月と10月に金融政策を見直しているが、トレーダーは前倒しで追加緩和を実施すると予測する。

 

●韓国 通貨スワップ年内にも拡大、日中韓

日本、中国、韓国の3カ国は、緊急時に外貨を相互融通する通貨スワップの規模拡大を検討することで合意した。同合意により、韓国は米国だけでなく、世界2位の経済大国日本や、外貨保有高1位の中国からも、数百億米ドル規模の支援を得られるようになると見られている。ソウル経済新聞などが伝えた。16日企画財政部によると、同部の姜万洙長官は14日(現地時間)、米ワシントンで中川昭一財務相、中国の謝旭人財政相と日中韓財務相会議を開き、同協定の拡大策を検討することで一致した。同部は「先月24日の中韓財務相会議における原則合意に続き、日本とも通貨スワップの規模拡大に関して、初めて公に合意した」とその意義を強調した。また、拡大の規模や交換対象となる通貨は未定とし、具体的な内容に関しては追加協議が必要との見方を示した。通貨スワップの拡大規模は、1国当たり200億米ドル程度になる見込み。現在、韓国は日本との間に130億米ドル、また中国とは40億米ドルの契約を結んでいる。3カ国の財務相は26日、東京でマクロ経済・金融安定化ワークショップを開催する予定。来月には福岡で日中韓首脳会談が行われる予定で、具体的な内容が明らかにされるとみられている。

 

●中国  10月の財政収支、6年ぶりマイナス

財政部が発表した10月の中国財政収支によると、歳入は5,328億9,500元(7兆5,300億円)と、昨年同月比で0.3%減少した。マイナス成長となったのは過去6年で初めてという。マイナス成長の背景は、政策性減税や経済成長の鈍化、企業利益の減少などによる税収減があるとみられる。今年7、8、9月の歳入はそれぞれ、同16.5%、10.1%、3.1%増加していた。今年通年の歳入は、6兆1,600億元と、20%増となる見通し。

 

台湾 消費券、食品など各社が期待

行政院が今週中にも、商品購入や飲食店での消費に使用できる「消費券」を、低所得世帯向けに交付することを決める見通しだ。来年1月下旬の春節(旧正月)前には実施したい考えで、食品や製紙などの民生品メーカーを中心に早くも歓迎する声があがっている。

劉兆玄行政院長、経済部の尹啓銘部長、経済建設委員会(経建会)の陳添枝主任委員らは先週末、馬英九総統、蕭万長副総統らに消費券交付計画を報告。馬総統、蕭副総統ともに賛成する考えを示したという。経建会の計画によると、年間所得120万元以下の世帯を対象に8,000元、1万元、1万5,000元のいずれかの額の消費券を交付する。約670万世帯が恩恵を受ける見込みだ。券の有効期間は1年。経建会はきょう18日に具体的計画を行政院に提出し、行政院は20日にも計画を正式に認めるとみられる。来年の春節(1月26日)までには実施したいもよう。

券は低コストな紙の商品券の形で発行される見通し。偽造が難しいプリペイドカードを発行する案もあるようだが、中南部ではカードを使えない店舗が少なくないなどの理由から、商品券が有力視されている。1万5,000元券を発行する場合、約1,000億元の財源が必要とされる。これは今年通年の民間消費額7兆7,000億元(予測値)の1.3%、域内総生産(GDP)13兆6,000億元(同)の0.7%に当たる。

この額が実際に消費に回ることになれば一定の経済効果が期待されるため、消費券交付計画はおおむね歓迎されている。券は「統一発票」を発行できる店舗ならばどこでも使用可能。食品や製紙、洗剤などの生活必需品などの業者は歓迎する意向を示す。

統一企業(ユニプレジデント・エンタープライゼス)や味全食品工業は、消費券が交付されれば食品メーカーは販売業者の春節セールに協力し、より多くの商品を供給するだろうとみている。製紙大手の永豊餘造紙や正隆紙業も消費券交付は春節前の消費を刺激すると認識する。各遊園地は低料金の宿泊などを組み込んだツアーを打ち出すなど、早くも消費券を当て込んだプランを練っているようだ。

■財政部長「財源に問題ない」

財政部は財源について各部局が予算から出し合うことが理想的とする。または行政院準備金を使用する考えもあるもよう。李述徳部長は16日、財源の不足部分は銀行からの借り入れや公債などの発行で賄うことも可能で問題はないと、計画り実現に自信を示している。

■効果は限定的?

ただ交付対象を年間所得120万元以下の世帯としていることについて、購買力を持つ中間層や富裕層の消費を刺激することにはならず、効果は限定的との指摘もある。また、野党からは直接減税を行った方がより効果的との批判も出ているようだ。17日付経済日報、工商時報、聯合報などが伝えた。

 

●インドネシア  大統領、金融危機でもIMF支援求めず

ユドヨノ大統領は、金融危機の影響が国内経済に及んだとしても国際通貨基金(IMF)の支援を受ける意向はないとあらためて表明した。アンタラ通信が伝えた。

大統領はアジア経済危機後に交わしたIMFとの融資契約で、インドネシアの状況に合わない厳格な条件を履行する必要があったと強調。過去と同じ形態の支援を選択することはない述べた。

現在の金融危機では、IMFからどのような支援も受けないことが得策と表明し、国内経済への影響が多大な場合は世界銀行からの支援を仰ぐ可能性があると語った。

一方、大統領は金融危機をIMFや世銀などの国際金融機関の世界経済への役割を見直す機会ととらえている述べている。

大統領は米ワシントンで開催された主要20カ国(G20)緊急首脳会議の後、メキシコ、ブラジルを訪問した後に、ペルーでアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席する予定となっている。

 

●シンガポール  米モルガンの仕組み商品、償還価値ゼロ

金融危機の影響を受け、米投資銀行モルガン・スタンレーが発行を請け負った仕組み商品「ピナクル・ノーツ9、10」の償還価値がなくなった。同行がこのほどウェブサイトで発表した。15日付地元各紙が報じた。金融管理庁(MAS)は14日、本件に関して同行から報告を受けているが、必要とされるすべての情報を開示しているかを確認していると述べていた。

同商品は昨年12月にピナクル・パフォーマンスが発行。予定利回りはノーツ9が5.25%、ノーツ10が5%で2〜4%の株式ボーナスクーポン付きだった。DMG&パートナーズやキムエン証券、OCBC証券、UOBケイ・ヒアンとホンリョン・ファイナンスが一般投資家約700人に総額2,600万Sドル分を販売していた。

DBS銀行も先月末、破たんした米証券大手リーマン・ブラザーズに関連した仕組み商品「ハイノーツ5」の償還金がゼロと発表。だが、不適切とみなされる方法で販売されたケースについては補償を約束している。シンガポールと香港の販売実績は計3億6,000万Sドルで、補償額は7,000万〜8,000万Sドルになる見通しだ。

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