アジアニュース
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2008年11月10日 16:06
●マレーシア 外貨準備高、4カ月連続で減少
マレーシア中央銀行が7日に示した10月31日時点の外貨準備高(速報値)は1,002億米ドルで、9月末時点に比べ95億米ドル(8.7%)低下した。
外貨準備高の水準は6月末時点の1,258億米ドルをピークに、7月末時点が1,251億米ドル、8月末時点が1,226億米ドル、9月末時点が1,097億米ドルと、4カ月連続で下げている。要因の1つとして、為替市場で安含むリンギを下支えするための市場介入の原資に使われているとの見方も出ている。
10月末の外貨準備高は、輸入額の8.1カ月分、短期対外債務の3.7倍に相当する。その内訳は、▽外貨資産949億米ドル▽金3億米ドル▽国際通貨基金(IMF)リザーブポジション2億米ドル▽SDR(特別引き出し権)2億米ドル▽その他46億米ドル――となっている。
●香港 リストラの嵐来る、労働市場に危機の波
世界規模の金融危機が、香港の労働市場にも本格的な嵐を起こし始めた。欧米金融大手は、全世界でのリストラの一環で香港の人員削減にも着手。取引量が激減している不動産の業界でも人員、支店の縮小が相次いでいる。雇用の先行き見通しを示す就業信頼感指数は、米同時多発テロや新型肺炎SARS時を下回る8年来の低さへと一気に悪化している。
7日付香港各紙によると、金融危機で窮地に陥っている欧米金融大手がリストラのなたを香港でも振るい始めた。
ゴールドマン・サックスは全世界で従業員の1割にあたる3,200人を削減する方針を発表、香港でも10%に相当する100人を減らすことを明らかにした。スイス金融大手のクレディ・スイスも既に今月に入って、株式アナリストや営業を少なくとも10人解雇した。
地場不動産仲介業界では、既に不動産仲介大手の中原地産(センタライン・プロパティーズ)がグループで従業員の2割にあたる4,000〜5,000人規模の大リストラ策を発表済み。グループ子会社の利嘉閣(リカコープ・プロパティーズ)は、従業員の30%にあたる400人を減らすことを決めた。香港域内の支店数は、ピーク時の120支店から80支店に縮小、さらに西九龍や土瓜湾、西貢での業務撤退にも踏み切る。
そのほかには◇香港置業(ホンコン・プロパティー・サービシズ)が従業員20%に相当する150人、59支店を51支店◇美聯物業(ミッドランド・リアルティー)は年初と比べて同18%にあたる700人、支店は350支店から283支店――にそれぞれ規模を縮める。
金融危機による受注量急減のあおりで米系大手玩具メーカーも香港の従業員700人近くのうち1割を削減するようだ。このメーカーの元従業員が6日、インターネットのチャットサイトで明らかにした情報で、さらに来年2月、5月にも段階的なリストラに踏み切るという。このメーカーは徹底してコメントを避けているため、具体的な社名は伝えられていない。
■雇用見通し、8年来の暗さ
香港の小売りなどや中国本土の香港系工場の相次ぐ倒産が、市民の雇用見通しにも暗い影を投げかけている。
香港中文大学が10月下旬(22〜28日)に実施した調査によると、就業信頼感指数は22.5(基準は100、高いほど信頼感がある)と2001年の米同時多発テロ時(29.1)、03年のSARSまん延時(40.9)を下回り、8年ぶりの低さに落ちていることがわかった。
調査対象となった市民506人のうち、目先1年内に失業率が悪化すると答えた人は81%と、9月調査時の60%から急上昇しており、市民の間では雇用への不安感が募っているようだ。
●シンガポール 地場3行の7〜9月期、軒並み減益
地場3行の7〜9月期決算が出そろった。銀行大手DBSグループ・ホールディングスが7日発表した第3四半期決算は、純利益が前年同期比38%減の4億200万Sドルだった。世界的な金融混乱の影響で金融取引が落ち込み、3行とも市場予測を下回る減益となった。
DBSの純利益はUOB銀行の4億7,500万Sドル(5%減)を下回った。OCBC銀行は13%減の4億200万Sドル。経常収益(売上高に相当)はDBSが13億9,800万Sドルで9%減少。一方、UOB(9.6%増)、OCBC(9.4%増)は増収を維持した。DBSの純利息収入は2%増の10億7,100万Sドル。金利マージンが5ポイント減の1.99%まで下がったものの、融資額が前期比で8%増加した。米リーマン・ブラザース関連商品などの特定取引を含むその他の非金利収入は87%減の1,100万Sドル。金利、有価証券市場などの短期的な変動、市場間格差などを利用して利益を得る特定取引は、1,300万Sドルの損失を計上した。手数料収入は前年同期比22%減の3億1,600万Sドルと2けたの落ち込みを示した。市場に連動した金融商品の手数料収入が大幅減となったことが主因。投資バンキングが65%、ファンドマネジメントが60%減少したほか、株式売買、富裕層向け資産運用も不振だった。営業支出は11%減。賞与カットで人件費が46%減少した。地域別では、シンガポールが純利息収入、非金利収入ともに前期を下回った。金利マージン低下や金融取引の低迷が足を引っ張った。香港は富裕層向け資産運用が不調だった。グループ全体の融資総額は21.8%増の1,292万Sドルで、地場3行の中では最も多い。預金総額も15.4%増の1,664万Sドルとなり、UOBの1,131万Sドル、OCBCの9,470万Sドルを上回った。不良債権比率は前年同期の1.2%から1.3%に上昇した。一方、UOBは2.3%から1.5%、OCBCは2.1%から1.3%に改善している。
