アジアニュース
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2008年10月31日 16:54
●シンガポール 金融管理庁、米FRBと通貨スワップ協定
中央銀行に相当する金融管理庁(MAS)は30日、米連邦準備制度理事会(FRB)と最大300億米ドルの通貨スワップ協定を締結したと発表した。
各国中銀との協調行動の一環。米ドルの流動性を供給し、国内金融機関の米ドル資金調達難を緩和するのが狙い。2009年4月30日までの措置となる。MASは、「国際化が進むシンガポール金融市場の特性を考慮し、FRBとスワップ協定を締結した中銀のグループに加わることが賢明と判断した」と説明した。シンガポールはまた、日本を除くアジアで最大規模の外国為替市場であることから、域内の米ドル取引が活発化するとしている。FRBはシンガポールのほか、ブラジル、メキシコ、韓国ともそれぞれ最大300億米ドルのスワップ協定を提携した。FRBは声明で、「今回の措置は、ほかの中銀とすでに締結した協定同様、世界金融市場の流動性を改善し、健全性を維持している経済においてドル資金調達難の拡大を抑制するためのもの」とした。
●香港も追随利下げ、市中各行は静観
香港金融管理局(HKMA)は30日、政策金利を0.5%(50ベーシスポイント)引き下げ、1.5%とした。米連邦公開市場委員会(FOMC)が、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を0.5ポイント引き下げたことに伴う措置。ただ、市中銀行の間では市場の抜本的な下支えにはつながらないとの見方が根強く、追随の動きは広がりをみせていない。同日の信報によると、交通銀行のエコノミストはFOMCの決定について「市場センチメントへの刺激を狙ったもの」とし「(FF金利は)ゼロ金利まで下がることもありうる」との見方を示している。 HSBCホールディングスは即日で最優遇貸出金利(プライムレート)を据え置くと発表。系列の恒生銀行も同様の動きを示した。 市中各行の間では、相次ぐ利下げの目先での動向を見極めたいとの気分が強まっており、当分は静観が続きそうだ
●台湾 中央銀が緊急利下げ、株価は大幅上昇
中央銀行の彭淮南総裁は30日朝、政策金利を0.25ポイント引き下げると発表した。米国や中国の利下げに追随したと言える。緊急利下げを好感し、30日の台湾株式市場は前日比約280ポイント(約6%)高の大幅続伸で引けた。公定歩合は3%、担保付融資金利は3.375%、コールレート(無担保翌日物)は5.25%になった。中央銀が利下げをするのは約1カ月で3度目。
■米中の利下げとの関連は否定
緊急利下げに踏み切った理由について彭総裁は、例年は7月を下回る8月の失業率が今年は上昇していたことが、経済成長減速の重要なシグナルと判断したことや、台湾経済が海外の影響を受けやすいことを挙げた。また貨幣政策の効果が現れるのは通常、導入から半年後だとして、今回の利下げは予防措置との考えを示した。
一方で彭総裁は「世界の金融は相互に影響し合っているものの、通貨政策を必ず連動させる必要はない」として、今回の利下げと他国の利下げの判断とは無関係であると説明した。
しかし、中央銀の会見は市場が開く前の午前8時15分に実施されたことから、株価の動向を意識した上での決定だったとみられる。30日付中央社電などが伝えた。
■30日株式は全面高で大幅続伸
30日の台湾株式市場は大幅続伸。加権指数の終値は前日比277.12ポイント(6.29%)高の4,683.64ポイント、売買代金は677億台湾元だった。
中央銀の利下げを好感し、指数は寄りつきから上昇。値上がりしたのが1,348銘柄(値下がりは194銘柄)と全面高の展開となった。8大産業分類では食品の4.8%を除き、いずれも6%台の伸びとなっている。
●中国の経済、世界の6%に拡大
国家統計局によると、中国の経済が世界経済に占める割合が、1978年の1.8%から2007年には6%に拡大したことが分かった。一人当たりの国民総所得(GNI)も78年の190ドルから07年の2,360米ドル(約22万円)に増加した。 79〜2007年の中国国内総生産(GDP)の年平均実質成長率は9.8%となり、53〜78年の6.1%を大きく上回った。高度成長期だった日本の9.2%、韓国の8.5%と肩を並べた。
また、中国と世界の主要先進国との経済格差も縮まっており、30年で中国GDPの世界順位は10位から、米国、日本、ドイツに次ぐ4位に躍進した。昨年の中国のGDPは3兆2,801億米ドルで、米国の23.7%、日本の74.9%、ドイツの99.5%に相当する。
世界銀行の基準よると、中国はすでに「低収入国」から、「中の下の収入国」となった。金融時報が伝えた。
●フィリピン デリバティブ市場、金融危機で低迷か
フィリピン中央銀行の規制緩和に基づく、デリバティブ(金融派生商品)市場の活性化が、金融危機の影響で停滞しているようだ。30日付ビジネスワールドが報じた。
国債や社債の取引を手掛ける会員で構成するフィリピン金融市場協会(MART)によると、欧米の金融機関の破たんが露呈した9月以降、各金融機関がデリバティブ取引を控えているもよう。MART主導でデリバティブ取引の一括管理システムを月内に整備する予定だったが、先送りされたという。
中銀の金融委員会は昨年末、当時のペソ高進行の中、輸出企業や外貨で送金するフィリピン人海外出稼ぎ労働者(OFW)などを保護するため、銀行や信託会社のデリバティブ取引に関する規制の緩和を承認した。フィリピン会計基準(PAS)のヘッジ行為規定を満たすことを条件に銀行があらゆるデリバティブ取引に関与することを原則的に認めたという。一方、現在は金融市場の混乱が続く中、欧米や中東などで、デリバティブ取引で多額の損失を計上する金融機関が出ている。
