アジアニュース

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2008年10月30日 11:41

●韓国  止まらない円高・ウォン安、対日貿易赤字は拡大必至

ウォンの対円レートが暴落しており、これまで肯定的にみられてきた円高が、韓国経済にマイナス影響を与えると懸念されている。韓国は主力輸出製品の部品や素材の多くを日本からの輸入に依存していることもあり、輸入物価の上昇で対日貿易赤字がさらに拡大するのは必至。一方で、韓国人の訪日客は減ると見込まれ、サービス収支は改善する見込みだ。

ソウル外国為替市場は28日、ウォンの対円相場が一時、100円当たり1,600ウォンを超え、前日比9.13ウォン高の1536.96ウォンで取引を終えた。27日には、過去最高となる1,546.09ウォンを記録している。

ウォンの対円相場は、今年8月初めに930ウォン台からウォン安が進み、今月8日に1,400ウォンまで迫った。先週には1,500ウォンの大台を超え、1,600ウォンを突破する勢いだ。

通常、円高は電子や自動車、家電など韓国の主力輸出品目が、日本製品に比べ価格競争力を高められるほか、経常収支を改善させるなど、肯定的な要素が大きいとみられていた。

だが、ここ最近の円高・ウォン安はこれまでの事情とは大きく異なる。世界経済の景気停滞で輸出増は期待できず、輸入単価の上昇で、とりわけ対日貿易赤字を拡大させるという見方が強い。

大韓貿易投資振興公社(KOTRA)は「最近の円高は、自動車や家電など世界市場で日本勢と競合する製品の輸出には肯定的に作用する一方、対日貿易赤字を深刻化させる」とみている。韓国は部品や素材輸入の大部分を日本に依存しているため、急激な輸入単価上昇は大きな負担となる。

今年1〜9月の対日貿易赤字は263億2,200万米ドルで、前年同期から43億3,400万米ドルも赤字が拡大した。通年の赤字規模は300億米ドルを超え、過去最高となる見通しだ。

一方、日本への輸出増は期待できそうもない。円高により日本の輸出は打撃を受けており、日本の景気が急速に後退しているからだ。対日貿易の60%以上は中間財で構成される現状において、円高は日本の部品や素材を調達する国内企業に膨大な費用負担をもたらす。

■中小企業にも打撃

資本市場でも円高の波及効果は否定的だ。低金利の円を借り、新興国などに投資していた円キャリー取引が、円高により為替差損が一段と拡大するリスクが高まっており、金融市場の不安を膨らませている。一方で、円キャリー取引を解消しようと早めに円を買い戻す動きが、さらに円高を加速させる可能性もある。

また、低金利という理由で円建て融資を受けてきた企業や金融機関の償還負担が急増し、特に円建て融資の比率が高い中小企業の資金事情が急激に悪化している。

サムスン経済研究所のアナリストは「輸出が好調な企業にはプラスに働いても、日本から部品を輸入して内需用製品を生産する企業は困難に直面するしかない」と話している。

■サービス収支は改善

対日サービス赤字は改善する見通しだ。

韓国銀行によると、昨年の対日サービス収支の赤字額は約28億米ドルで、前年比53.1%急増した。主な要因は旅行収支赤字の拡大にある。対日旅行収支の赤字は昨年29億米ドルで89.4%激増しているが、最近の円高により韓国を訪問する日本人が増加することで、この方面の赤字は改善するとみられる。韓国観光公社の関係者によると、韓国に先月入国した日本人観光客は20万2,000人で、前年同月比4.7%増えた。韓国人の訪日客は減少傾向にある。ソウル経済新聞などが伝えた。

 

金融危機でジミ婚増加、借金し挙式も

金融危機による不況の影響が結婚式にまで影を落とし始めた。質素にしたり、銀行など金融機関から借金をして、やっと式を挙げられるカップルが増えているという。式場となるレストランなどの売り上げは、ますます圧迫されている。27日付大公報が伝えた。

 

黄さんは1年前、結婚資金を増やそうと財テクを始めた。しかし、いざ挙式が目前に迫ってきて、投資した金は金融危機で半分以下に目減り。式への招待客を3割減らすなどしたが十数万HKドル足りず、祝い金を見込んで銀行から借りてまかなうことにしたという。

 

結婚コンサルタントによると、こうした結婚資金不足を訴える新郎新婦が近ごろ増えている。なかには予算を3分の1にスケールダウンした例もあるという。

 

●韓国  危機の伝統酒、ワイン・輸入ビールの攻勢でインや安い輸入ビールなどに押され、伝統酒が最大の危機に瀕している。

伝統酒の需要は、ワインの輸入が本格的に増加し始めた2005年から減少に転じた。ワインの輸入額は05年から今年上半期(1〜6月)で122%増えた一方、伝統酒の売り上げは同期間、約9%減少した。

アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で乾杯酒に選ばれ、伝統酒市場で旋風を巻き起こした釜山の酒類業者「千年の約束」は売り上げ不振で現在、非常経営体制に入っている。最盛期には15億ウォンに達した売り上げは4億〜5億ウォンに急減。欠損金額は109億ウォンを計上した。

「百歳酒」で伝統酒シェア40%の麹酵堂も状況が厳しいのは同様だ。05年には1,398億ウォンだった売り上げは昨年、850億ウォンに減少。今年上半期(1〜6月)は前年同期比10%減少した。

ペサンミョン酒家は、97年の「山査春(サンサチュン)」発売後、売り上げは毎年増加していたが、04年の530億ウォンをピークに、06年は410億ウォン、07年は390億ウォンと減少が続いている。

売り上げが落ち込むなか、各社は苦境脱出を試みている。麹酵堂は今月初め、仏コニャック・フェラン(CF)社の持ち株会社「ユナイテッドスピリット」の株式を取得し、経営に参加すると発表した。ペサンミョン酒家も今年の全体売り上げで「山査春」が占める割合を70%に減らし、新商品の開発に力を注いでいる。

 

 

●タイ バーツが1年半ぶり安値、中銀は介入

対米ドルのバーツ相場が下落している。28日は一時34.95〜34.98バーツまで下がり、昨年4月以来の安値水準となった。29日付ネーションが為替ディーラーの情報として報じた。

取引は34.30〜34.85バーツで始まり、35バーツ台に突入する勢いだったが、タイ中央銀行が市場介入したため、34.90〜34.93バーツまで戻して終了した。

中銀筋の話によると、バーツ下落は、外国人投資家が株式市場から資金を引き揚げていることが主因で、投機的な動きは見られないという。

中銀発表によると、28日の銀行間平均対米ドル・バーツ相場は34.904バーツとなり、前月29日の34.045バーツから2.46%下落した。昨年末は33.747バーツだった。

■株価安値更新

29日のタイ株式市場は大幅反落。タイ証券取引所(SET)の総合株価指数、SET指数は前日比3.49%安の384.15で引けた。2003年5月21日以来の安値となった。

米国市場が急反発、日本市場が大幅続伸した流れを受け、前場で一時3.50%高の412.46まで上昇したが、外国人投資家によると見られる売りが優勢となり、値を下げた。

 

 

●シンガポール  2008年10月29日(水曜日)

「銀行の損失が拡大」英大手銀CEO[金融]

英スタンダード・チャータード銀行のピーター・サンズ最高経営責任者(CEO)は、「市場の混乱に終わりが見えず、実体経済に金融危機の影響が及ぶにつれ銀行はさらに損失を被る」との見方を示した。先ごろシンガポールを訪問し、地元紙に語った。

 

同CEOは、「金融危機の影響が実体経済に及び、多くの企業が影響を受けるようになれば為替や金利はさらに不安定化し、銀行の不良債権も増えるだろう」と述べた。

 

アジアについては、「大半の地域が何らかの形で(世界的な金融危機の)打撃を受けるだろう。開放経済体制を取るシンガポールは米国の経済減速に対する免疫がなく、影響を免れない。ただアジア各国はアジア通貨危機から学び、より強固な政府体制の構築、企業のバランスシートの健全化が進んでいる。世界全体の中でも、十分な回復力を持つアジア地域での銀行業務に興味がある」とコメントした。

 

●タイ  2008年10月29日(水曜日)

中小企業開発銀、信用保証公社と統合[金融]

財務省は27日、政府系金融機関の中小企業開発銀行(SME Bank)と中小企業信用保証公社(SBCG)を統合する計画を発表した。中小企業向け融資供与の円滑化が目的。中小企業開発銀の財務改善を促進させる狙いもある。

 

28日付各紙によると、プラディット副財務相は、開発銀が存続母体となりSBCGを吸収し、信用保証業務は同行の一部門として継続する計画を明らかにした。閣議承認後に手続きを進める。

 

統合後の資産総額は548億4,000万バーツ、負債総額は457億9,000万バーツ、株主資本は88億7,000万バーツ。財務強化のため、財務省が資金注入を計画している。

 

同省の公的債務管理事務局(PDMO)のポンパヌ事務局長は、開発銀の不良債権比率が50%(不良債権200億バーツ)に上っており、財務改善が急務だと指摘。4年以内に比率を15%以下に引き下げる目標を明らかにした。

 

不良債権のうち20%は償却し、40%は債権処理の専門会社に任せ、残りを自行で処理する。

 

開発銀は2004〜06年、乱脈融資で16億バーツの損失を出した。金融派生商品(デリバティブ)投資でも29億バーツの損失を出す見通しという。

 

■100億バーツ融資

 

本年度(08年10月〜09年8月)の新規貸出額目標は100億バーツ。ほか、5億バーツをベンチャーキャピタル(VC)に投資。融資保証業務では、商業銀行による中小企業向け融資を40億バーツ保証する計画だ。

 

開発銀は03年1月、中小産業金融公社(SIFC)が銀行組織に転換して発足した。SIFCは1991年設立。地方の中小企業向けの資金貸し出しや、中小企業育成のため情報提供、経営指導を行っていた。

 

一方、SBCGは1991年11月、小規模企業信用保証公社(SICGC)として設立。後に現公社名に変更した。

中国  2008年10月29日(水曜日)
「2年で不動産価格10%下落」、中銀予測[経済]

 

 

中国銀行国際金融研究所はこのほど発表した報告書で、中国の不動産価格が2010年までに10%下落する見通しを明らかにした。不動産バブルが始まっている一部地域では、最高30%程度下落する可能性もあるとしている。28日付中国経済網が伝えた。

 

報告書は中国の不動産市場について、都市化率の上昇に伴い長期的には依然として上昇傾向にあると指摘。全国的には大幅な下落はないとしながらも、世界的な金融危機による景気後退で中国の不動産市場も調整期に入りつつあるとした。

 

中国の商業銀行の不動産融資は融資額全体の20%程度。ただ、一部ではこの比率が40%を超える支店もあるという。景気の減速は小規模な不動産会社などの資金繰りにも影響する可能性があり、銀行にとっても不良債権増加に結びつく可能性が高いと分析している。

 

●マレーシア  ブミ政策を段階廃止へ、副首相が明言

ナジブ副首相兼財務相はこのほど、外国メディアとのインタビューで、ブミプトラ(マレー系と先住民)優遇政策を段階的に廃止する用意があると述べた。ただ具体的な時期には触れていない。一方でマレー系の優遇を定めた憲法153条は維持すべきとの立場を示している。

ナジブ副首相の父であるアブドル・ラザク首相(当時)は1971年、新経済政策(NEP)として、ブミプトラへの雇用割り当て、低価格住宅の供給といったブミプトラ優遇策を導入した。これには大学の入学枠や上場企業株30%の割り当てといったものも含まれる。ナジブ副首相はこの政策について外国メディアに対し、「遠くない将来、NEPのすべての要素を入れ替えることを視野に入れている」と述べた。またNEPに代わるものとして「需要にかなったシステム」を導入すべきとの考えを示した。今回の発言は、野党連合(パカタン・ラヤット)指導者のアンワル・イブラヒム元副首相の立場に近いもの。アンワル氏はかねてブミプトラ政策に反対を表明。「経済的な必要性に根差したシステムが必要」と訴えていた。

■マレー優遇憲法は維持

さらに副首相は26日、マレー系住民の特別な権利を定めた憲法153条について記者の質問を受け、同条を維持すべきとの考えを示した。与党・統一マレー国民組織(UMNO)の従来の立場を堅持した格好だ。副首相は「政府は(153条を)非マレー系コミュニティーの権利・利益とともに守っていく」と述べた上で、「憲法は国の根幹。われわれは政策を変え、民族間の問題や利益を議論するが、憲法は守られなければならない」と語った。また、来年3月にアブドラ首相から政権委譲を受けた後も「(同首相が行った)良い政策は継続していく」と述べている。

 

●マレーシア  株価続落で4年来安、対ドル相場横ばい

連休明け28日のブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)クアラルンプール総合指数(KLCI)は前営業日比3.10%(26.67ポイント)安の832.44となり、2004年9月1日以来の安値を付けた。

外国人投資家がファンド償還のため資金を引き揚げるとの憶測が嫌気された。また政府の金融危機への対応が遅れていることも売り要因となったようだ。前場では一時6.7%もの下落を見せた。

一方、クアラルンプール外国為替市場では、リンギの対米ドル相場は1ドル3.5810リンギ(午後5時時点)となり、先週末の3.5815リンギからほぼ横ばいだった。ただ市場関係者は週内に1米ドル3.60程度までリンギ安が進むとみている。対円相場は100円3.7846リンギとなり、先週末の3.8471リンギから円高リンギ安がさらに進んでいる。

 

中国  人民元が追加利下げ、異例の月2度目

中国人民銀行(中央銀行)は29日夜、定期預金の基準金利(1年物)と、貸出基準金利(1年物)を、きょう30日からともに0.27ポイント引き下げると発表した。下落基調をたどる証券市場を見据え、当局が金融緩和で対抗する形だ。これにより3.87%だった定期預金の金利は3.60%に、6.93%だった貸出基準金利は6.66%になる。人民銀は今月8日に利下げを発表したばかりで、1カ月以内に2度の引き下げを行うのは異例

 

香港 DBSのリーマン仕組債、大半がゴミ同然

リーマン・ブラザーズ発行のミニ債券に投資した市民から販売手法が不適切だったと糾弾され、販売した銀行各行が買い戻す方針を表明していた問題で、DBS銀行は28日、買い戻しに応じ始めたが、販売した金融商品の大半は時価評価で今や無価値と発表した。大金をはたいた投資が水泡に帰したことから、市民から再び非難が巻き起こっている。29日付香港各紙によると、DBSは28日、リーマン発行の金融商品で、傘下の特別目的会社、コンステレーション・インベストメントが販売した仕組債を時価評価し、32種類のうち30種類の価値が現在ゼロだと発表した。残る2種類も共に当初の額面の8.7%の価値しかなかった。この仕組債は、ミニ債券とは異なる性質の金融商品とされている。DBSと同様に大新銀行や中国銀行(香港)、中国工商銀行など計19行が2002〜07年までこの仕組債を販売した。販売総額は21億8,000万HKドル(約266億円)。購入者は6,900人を超えている。投資した金融商品がただの紙切れになったことを知らされて、「これじゃ泥棒と同じよ」と憤る主婦など不満をぶちまける市民は後を絶たず、購入者らは29日、曽蔭権(ドナルド・ツァン)行政長官と曽俊華(ジョン・ツァン)財政長官それぞれに対し、救済を求める嘆願書を提出したようだ。一方、債券の買い戻しで投資家と合意した中国銀行(香港)は、個別の事例に応じて返金している。交渉して買い戻してもらった80歳代の女性や60歳代の男性は28日、満足げな様子で同行を後にしていたという。

 

●シンガポール  資産引き揚げ600億米ドル、機関投資家

米シティグループによると、海外の機関投資家は今年に入り、アジアの新興市場で計600億米ドル以上の資産を引き揚げたもようだ。シティが先ごろ発表した報告書「EPFRグローバル」によると、シンガポールは7億2,940万米ドル。このうち1億米ドルは過去4週間で引き揚げられたという。ただファンド・マネジャーは9月、韓国の投資判断をアンダーウェイトに引き下げた一方、シンガポール、香港、インドネシアについてはオーバーウェイトに据え置いている。 9月のファンドの資産売却額は前月比で21%増加している。域内のファンドはキャッシュ・ポジション比率を増やすより、株式償還を狙い手持ち資産を売却する傾向があるとしている。28日付ビジネス・タイムズが伝えた。

 

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