アジアニュース
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2008年10月16日 13:40
●中国 9月の貿易黒字、過去最高に=輸入の鈍化響く
海関(税関)総署によると、9月の貿易黒字は293億米ドル(約2兆9,300億円)と、8月の287億米ドルを上回り、単月での過去最高を2カ月連続で更新した。世界経済の低迷を受けた輸入価格の下落などが、黒字拡大につながった。第4四半期(10〜12月)の輸出はやや減少するとみられるが、輸入はさらに落ち込むとみられ、年内に黒字はさらに拡大するとの見方が強い。
輸入額は1,071億米ドル(前年同月比21.3%増)で、8月の1,061億米ドル(同23.1%増)と比べ、伸び幅は1.8ポイント縮小した。世界経済の低迷を受けた国際商品価格の下落で輸入価格が大幅に下がったのが主な原因。また、国内生産の縮小や、北京五輪、パラリンピックの開催による輸入審査の強化で、実際の輸入が伸び悩んだことなども影響したとみられる。一方、輸出は前年度比21.5%増の1,364億米ドルで、8月の1,348億米ドル(21.1%増)と比べ、伸び幅は0.4ポイント拡大した。機械・電機製品などの輸出が堅調だったことが貢献した。同月の貿易総額は21.4%増の2,435億米ドルで、8月の2,410億ドル(22%増)に比べ、伸び幅は0.6ポイント縮小した。1〜9月の貿易総額は前年同期比25.2%増の1兆9,671億米ドルで、うち輸出は22.3%増の1兆740億米ドル、輸入は29%増の8,931億米ドル。累計の貿易黒字額は2.6%減の1,809億米ドルとなった。貿易額のうち加工貿易で13.8%増の8,034億米ドルと、伸びの鈍化が目立った。渤海証券のアナリストは「中国の輸出品は生活必需品が主力であるため、米国経済低迷の中でも第4四半期はよほど大きく落ち込むことはないだろう。一方、輸出の落ち込みはさらに大きくなる可能性がある」と予測している
●韓国 来年の成長率4%は困難、シンクタンクが修正
来年の韓国経済は3%台の成長にとどまりそうだ。国内最大の民間シンクタンクであるサムスン経済研究所は15日、来年の成長率は3.6%になると予測した。米国発の金融危機の影響が全世界に広まっているほか、国内では不動産市場の停滞や経常収支の赤字が危機意識を高めている。なお、政府予想は5%前後で、民間とは大きな開きがある。
サムスン経済研究所は、来年は対外的な経済条件が今年より悪化するうえ、内需も回復しないと予測した。世界的な景気停滞で輸出の増加率は1けたにとどまり、待遇面での不安や雇用創出力の悪化などが改善されないとみている。ただ、国際原油価格が下落に転じたことにより、消費者物価上昇率は3%台に改善し、経常収支は今年の94億米ドル赤字から来年は6億米ドルに黒字転換すると見込んでいる。国内外のシンクタンクも来年の成長率は3.5〜3.9%にとどまると予測。これが現実となった場合、2003年以降、6年ぶりの3%台の成長となる。国際通貨基金(IMF)は4.3%から3.5%、ゴールドマンサックスは4.6%から3.9%に予想値を下方修正。世界的な金融市場の混乱から韓国が抜け出すのは容易ではないとみているようだ。国内シンクタンクの見方も同様。LG経済研究院は「金融不安による景気停滞は、少なくとも来年上半期(1〜6月)までは続く」とし、今年の4.4%から来年は3.6%に急落すると予測。韓国経済研究院は3.8%を見込んでいる。現代経済研究院は3.9%とやや高めの予測をしているが、上半期は3%前半に下落し、企業や家計の景況感は冷え込むとみている。韓国銀行の李成太総裁は、13日(現地時間)に米ワシントンで開かれたIMFおよび国際復興開発銀行(IBRD=世界銀行)の総会で、「来年上半期(1〜6月)まで4%成長は難しい」と話している。経済成長率は盧武鉉・前政権の発足年度である2003年に3.1%を記録。その後、04〜05年は4%台を維持し、06年以降は2年連続で5%台の成長を達成した。李明博大統領は任期内に7%の成長を目標に掲げているが、今年は4%の前半から半ばにとどまると予想されており、来年まで鈍化が続くとの見方が支配的だ。
■政府は楽観視
一方、政府は先月末に来年度予算案を発表した際、国内総生産(GDP)の実質成長率を4.8〜5.2%と予想した。企画財政部の姜万洙長官は、「来年下半期(7〜12月)から世界の景気は回復し、国内経済も持ち直す」と話している。各シンクタンクの成長予測が3%台にとどまっていることを受け、政府としても予想値の下方修正が避けられない見通しだ。韓国銀行の朴昇・元総裁は「世界経済の停滞は4〜5年続く見通しで、政府もこれを考慮して対策を練らなければならない」と指摘している。
●韓国 サムスンがM&A推進に転換、50兆ウォン投入
サムスングループが、企業の買収・合併(M&A)を来年の経営戦略の最重要課題に掲げるもようだ。主力の電子以外の新たな事業に乗り出すことがグループの成長につながると判断し、全系列社にM&A戦略を構築するよう指示した。グループ全体でM&Aに投じる資金は50兆ウォン(約4兆2,300億円)に上るとみられている。
韓国経済新聞によると、サムスンの系列社は来年の事業計画について、グローバルM&A戦略を別途に練り、市場調査や資金計画を立てる。サムスンが大規模なM&Aに乗り出すのは、サムスン電子が1995年に米パソコンメーカーのASTリサーチを買収して以来初めて。サムスンはASTリサーチの買収後、研究開発(R&D)を担う中心人材が離脱するなどトラブルが続出したため、「M&Aは行わない」との方針を貫いてきた。来年から大規模なM&Aを行うことを決めた背景には、金融危機の影響で安く売りに出されている外国企業を買収することで、グループの成長に向けた新事業の展開が可能と見込んでいることがある。主力の半導体や携帯電話、ディスプレー事業は競争激化や海外のライバル社の出現により、以前ほどの収益は見込めない状況だ。また、李建煕・前会長の退陣と戦略企画室の解体で経営が揺らいでおり、人材と技術が中心だったこれまでの戦略以外にM&Aが必要と判断したようだ。また、すでにグローバルM&Aに乗り出している日本や中国企業をけん制できるとみている。資金面でも準備は整っているとみられる。261兆ウォン(2006年末基準)の資産を保有するサムスングループは、M&Aに約50兆ウォンを投じることができると見込まれており、業界の地殻変動にもつながるメガディールを行う可能性も高い。このほか、95年以降、外国人を役員に起用したり海外法人とのネットワークを強化するなど、経営のグローバル化を進めたこともM&Aを推進する要因の一つとなっている。サムスン電子は昨年5月から米半導体メモリー大手のサンディスクの買収を推進。価格面で交渉が続いているとされるが、来年中の買収を目指して事業計画を立てている。同社はサンディスクのほか、国内企業よりも高い技術を持ち、市場性がある海外企業の買収を推進する見込み。これには電子のほか一般製造業や金融業も含まれると予想される。
■電子のLCD投資は縮小
聯合ニュースによると、サムスン電子の李相浣LCD総括社長は来年の投資計画について、今年よりは縮小するとの考えを明らかにした。来年第1四半期(1〜3月)まで市況悪化は続くと見ており、すでに5%前後の生産調整を行っているという。一方、半導体事業を統括する権五鉉社長は、「市場をリードできる投資を続ける」と述べたが、市況悪化で来年の投資計画はまだ立てていないという。
■レートは1ドル=1,040ウォン
サムスンはまた、来年は◇1米ドル=1,040ウォン◇100円=967ウォン◇1ユーロ=1,400ウォン――を基準為替レートとして事業計画を立てるよう系列社に提示した。金利は会社債3年満期基準で6.8%、国際原油価格は1バレル当たり93米ドル(ドバイ油基準)としている。サムスンの関係者は「ソウル外国為替市場では米ドルの供給不足は早期に解決する」と見込んでおり、現在の為替レートよりウォン高米ドル安が進むと予想している。 国内外の為替レートや金利が変動する中、サムスンの来年の経営方針はほかの企業の計画作成にも影響を与えるとみられている。
●マレーシア 財政赤字拡大も、野党が予算見直し要求
野党連合(パカタン・ラヤット)指導者のアンワル元副首相が、今年度の財政赤字が国内総生産(GDP)に占める割合が2けたに膨らむ恐れがあると指摘し、来年度予算の見直しを求めている。エッジ・ファイナンシャル・デーリーによると、アンワル氏は「予算策定時の国際原油価格は1バレル当たり125米ドルだったが、現在は同77米ドルの水準にある」と前提となる経済状況が大きく変化している点を上げ、「8月29日に示された来年度予算案の審議を行うことは無意味」と断じた。その上で、政府が掲げる今年度と来年度の財政赤字目標である4.8%と3.7%の達成は現実的ではないと主張し、ナジブ副首相兼財務相に対し、補正予算案の提出を含む予算の見直し作業に着手するよう求めている。
●世界のイスラム金融15%拡大、業界首脳
世界のイスラム金融は年平均15%のペースで拡大し、より多くの国や人に受け入れられるようになる――。クアラルンプールで開催された「第6回イスラム金融会議2008」で、マレーシア銀行協会(IBBM)のカマル・キール最高経営責任者(CEO)がこうした見通しを明らかにした。国営ベルナマ通信によると、同CEOは「イスラム金融資産は過去5年で5倍に拡大し、1兆米ドルに達している」と指摘した。また今後については「一般的な金融手法をイスラム金融に取り込むことで、国際金融の中で役割を拡大できる」と強調。「こうした発展により、事業者は莫大な資金を調達できる可能性が生まれる」と期待を示した。同CEOは近い将来、一般的な金融とイスラム金融との間の資本移動を可能にする「橋渡し手法」が形成されるとの見通しも示している。
●アイスランド金融危機、香港で資産売却
金融危機に陥っているアイスランドの金融大手が、香港・マカオでも資産の売却を急いでいる。中には支払い途中の物件を投げ出す会社も現れており、本体の資本増強に向け躍起になっている。15日付サウスチャイナ・モーニングポストが伝えた。同国保険最大手のショーバ・アル・メナーはホンコンランド(置地)などからマカオ中心部の物件(7億8,274万HKドル=約103億円相当)を購入。代金の支払いが30%済んだ時点で順当にいけば来年には完全取得できる見込みだが、早くも売却も検討しているようだ。また投資銀のアスカー・キャピタルも、香港島南部・春坎角で開発した1億3,000万〜1億5,000万HKドル相当の複数の高級住宅を手放す方針だ。不動産市況が軟調ななか、場合によっては開発・取得費用を下回る可能性もあるが、両社は本国の危機への対応を優先させる構えという。
●フィリピン ドル建てレポ、中銀があらためて慎重姿勢[金融]
フィリピン中央銀行のエスペニリヤ副総裁は、短期間の有価証券を担保に資金調達する米ドル建てのレポ取引(買戻し条件付き売却取引)の導入を「急がない」との見解をあらためて示した。15日付スターが報じた。金融委員会の会合が行われた今月6日、世界的な金融危機の影響で国内の米ドルの流動性が不足する恐れがあることから流通促進を図るため、米ドル建てのレポ取引の導入について、中銀が話し合いを行ったことが報じられていた。スターが15日伝えたところによると、エスペニリヤ副総裁は「必要ないことはしない」と述べ、早急には導入しないと言及した。6日の報道でもテタンコ総裁が、早期の導入には慎重な姿勢をみせており、あらためて慎重な対応が示された。同総裁は、フィリピン人海外出稼ぎ労働者(OFW)からの送金が好調であることや米ドルを売買するスワップ市場が正常なことを理由に挙げている。ただ、エスペニリヤ副総裁はレポ取引の導入で米ドルの流動性が高まるなどの利点を説明し、「将来的に導入したとしたら、われわれにとって悪いことではない」との見方を述べている。15日付のビジネスワールドは、中銀が導入について「前向きな姿勢を示している」と報じているなど、協議を進めているようだ。
