アジアニュース

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2008年10月 9日 18:07

●LGの資金システム、金融危機で本領発揮

米国発金融ショックで資金調達が難しくなる中、LG電子が昨年末に整備したグローバル資金システムが効果を発揮している。同システムは、同社の80カ国・地域の法人の資金を統合管理するもの。資金調達や原材料購買代金の支給、利益剰余金の運用など企業経営に関する金の流れを管理し、資金を即座に動かすことができるのが強みだ。同社のポーランド法人は最近、現地銀行の貸し渋りで一時的な資金不足に陥り同システムを利用した。資金は支援を要請した当日に送金されたという。これまでは緊急資金が必要な場合でも、書類作成や審査などで送金までに1カ月かかっていた。同システムにはLGグループのほかの系列社も関心を示しており、今後グループ全体に広まっていきそうだ。韓国経済新聞が伝えた。

 

●香港  公定歩合引き下げ、金融安定へHKMA

香港金融管理局(HKMA)はきょう9日から、公定歩合である割引基準金利の算定方法を変更し、基準金利を100ベーシスポイント(bp)引き下げる。先に実施した5項目の臨時金融措置に加え、さらに銀行が流動資金を調達しやすい環境を整えることで、景気に影響する住宅ローンなどの利上げ圧力を緩和する狙いだ。

HKMAの任志剛(ジョセフ・ヤム)総裁が8日発表した。割引基準金利はこれまで、米フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標プラス150bpとして算出してきたが、これを同プラス50bpに変更。FF金利と香港の割引基準金利のスプレッドを100bp縮小する。FF金利の誘導目標は現行2%であるため、9日から香港の基準金利は3.5%から2.5%へと引き下げられることになる。任総裁は「銀行が割引窓口(ディスカウント・ウインドウ)を通じ、より安く流動資金を調達できるようになる」と説明。長期的には銀行間市場の安定につながり、銀行による住宅ローン金利や最優遇貸出金利(プライムレート)の引き上げ圧力が軽減されることを期待すると述べた。 HKMAは先月30日にも、銀行が割引窓口を通じて流動資金を調達する際に受け付ける担保条件の緩和や貸出期限の延長、個別銀行への融資など5項目の臨時措置を発表し、今月2日から実施している。任総裁は香港を取り巻く金融環境について、欧米市場の状況には強い懸念を示す一方、「香港は安定と健全性を維持している」と強調。HKMAは必要な時に必要な措置を取るとして、各界は冷静に今回の世界的な金融危機に向き合うよう呼びかけた。官営放送局RTHKによると、銀行関係者は割引基準金利の引き下げについて、「利上げ圧力の軽減にはなるが、短期的に住宅市場にプラスに作用することはない」(黄遠輝・中国工商銀行アジア副社長)とみている

 

●中国  2カ月連続の利下げ、景気刺激本格化

中国人民銀行(中央銀行)は8日夜、定期預金の基準金利(1年物)と貸出基準金利(1年物)を0.27ポイント、預金準備率を0.5ポイント、それぞれ引き下げると発表した。同日発表された、欧米の協調利下げに合わせる意図もあるとみられる。 4.14%だった定期預金の金利は3.87%に、7.20%だった貸出金利は6.93%に引き下げられる。利下げはきょう9日から、預金準備率引き下げは15日から実施する。人民銀は先月にも2002年以来となる利下げを実施しており、2カ月連続での利下げとなる。また国務院(中央政府)はあわせて、預金利息に対する個人所得税を、9日から免除する方針も明らかにしている。これだけの措置を同時に打ち出すのは異例といえ、当局が景気の刺激に本格的に乗り出したことを表すものといえそうだ。

 

●タイ  政策金利据え置き、インフレ抑制を優先

タイ中央銀行は8日の金融政策委員会(MPC)で、政策金利(翌日物レポ金利)を3.75%に据え置いた。景気が減速しているが、物価上昇の懸念が残るため、現状の水準が適当だと判断。景気刺激よりも物価上昇抑制を優先した。

同日発表したリポートで、8月の経済統計を見ると、国内経済は内需、外需ともに伸びが鈍っており、減速傾向にあると分析。世界的な金融不安、国内の政情不安の影響で、今後も経済成長にはリクスがあると明らかにした。一方、農家の所得向上、物価上昇率の低下で、消費者の購買力は高まっており、経済成長を後押しすることを確信していると強調した。 インフレ率は、原油価格が下落したことで低下したが、政府の物価抑制策の効果も大きく、依然として上昇の懸念が残ると指摘した。中銀の月例経済報告によると、8月は鉱工業生産指数(MPI)伸び率が7.9%と1けたに下がったほか、民間消費指数(PCI)と民間投資指数(PII)の伸び率も低下。貿易も輸出額、輸入額ともに増加率が下がった。一方、商務省によると、9月の消費者物価指数(CPI)上昇率(昨年同月比)は6.0%となり、2カ月連続で低下。10年ぶりの高水準だった7月の9.2%から3.2ポイント下がった。振れ幅の大きい生鮮食品とエネルギーを除いたコアCPI上昇率は2.6%。中銀は、昨年8月29日のMPC以来7回連続で政策金利を据え置いた後、物価上昇を理由に今年7月16日に0.25ポイント引き上げ3.50%とした。8月27日にも3.75%に引き上げた。

 

●インドネシア  証取が株取引を停止、今月2度の10%安

インドネシア証券取引所(BEI)は8日、総合株価指数(IHSG)が前日比10%を超えて下落したことを受け取引を停止した。今月に入り2度目の10%超下落で、米国発の金融危機を受けた株安に歯止めがかからない。取引の無期延期は証取ビルで爆弾事件が発生した2000年9月以来初めてという。

 


8日午前11時の取引停止時点では、前日比168.052ポイント(10.38%)安の1,451.669ポイント。証取は後場の再開を行わず期限を設けずに取引停止を発表した。指数終値が1,450ポイント台まで落ち込んだのは2006年9月13日以来となる。前場の出来高は10億9,720万株、売買高は9,884億ルピアだった。前日の米株安などを受けてアジア市場は全面安となっており、インドネシアでは前日に中央銀行が政策金利(BIレート)を25ベーシスポイント引き上げて9.5%としたことも嫌気されたとみられる。指数が10%以上下落したのは、イスラム教の断食明け大祭(イドゥル・フィトリ)休暇後の6日に次ぎ今月2度目。6日は取引を停止していない。 BEIのエリー社長は、株価の変動が異常なための措置と説明。売買高が少ないにもかかわらず急落したことを受けて停止したと語っている。ビスニス・インドネシア(電子版)によると、スリ経済担当調整相兼財務相の外遊中に財務相を兼任するソフヤン国営企業担当国務相は、取引停止を適切な措置と評価した。取引停止時点の出来高は小さかったものの、パニック売りによる市場の混乱を回避できたと述べている。停止で投資家に適切な思慮の時間を与えることになると強調した。個別の取引頻度上位20銘柄では15銘柄が2けた安を記録。下落したのは19銘柄で、唯一上昇したのはマレーシア商業銀行最大手マラヤン・バンキング(メイバンク)が株式公開買付(TOB)で1株当たり510ルピアを提示する予定のバンク・インターナショナル・インドネシア(BII)だけで、8.2%高の460ルピアだった。下落した19銘柄中20%超と大幅に下落したのは国営石炭タンバン・バトゥバラ・ブキット・アサムが25%安の5,250ルピア、通信インドサットが23.3%安の3,950ルピア、自動車アストラ・インターナショナルが20%安の1万2,800ルピアだった。

一方、6日に前営業日比32.03%安の2,175ルピアで終了し取引が停止されているバクリー・グループ傘下の資源大手ブミ・リソーシズは7日、先月に株を一部買い戻したと発表している。26日に1株当たり3,425〜3,450ルピアで8,600万株、29日に3,150〜3,375ルピアで3,750万株を買い戻したという。アリ社長は、来月に臨時株主総会を開催し10%の株買い戻し計画の承認を決議すると明らかにしている。株主が承認済みの買い戻しは3%までで、株価の急落を受けて拡大する意向だ。デリープ副社長は、買い戻しの好機との見解を示している。国際通貨基金(IMF)が7日発表した世界金融安定報告書によると、インドネシアで今年第2四半期に市場で発行された株式総額は前期比2.3倍増の6億3,070万米ドルだった。昨年通期は30億9,400万米ドルで、前年の6億780万米ドルを5.1倍上回っていた。

 

●中国  外資銀で初、シティバンクがローン会社

米シティバンクは7日、湖北省に小口専門のローン会社2社を新設することで、湖北省銀監局の批准を獲得したと発表した。外資銀が中国本土に同様のローン会社を設立するのは初めて。年内の開業を目指す。

設立場所は公安県と赤壁県の2カ所。同エリアの中小企業を対象に小口ローンを提供することを専門とし、預金業務などその他業務は行わない。銀行から融資を受けにくい中小企業に、低担保・無担保ローンを提供することで、地方経済の活性化を促す狙いがある。資本金はそれぞれ1,700万元(約2億5,300万円)。中国銀行業監督管理委員会(銀監会)は2006年末ごろから、農村部の金融体制を整備する目的で、銀行の農村部での支店開設を積極的に支持してきた。外資銀ではこれまでに、HSBCが湖北省随州市に、英スタンダード・チャータード銀行が内モンゴル自治区フフホト市に農村銀行を開設または設立申請を行っているが、シティバンクのようなローン専門会社の設立は今回が初めてとなる。シティバンク(中国)は、「湖北は農業が発展しており、公安と赤壁は民間企業の経済活動が活発。融資需要は大きい」としている。8日付21世紀経済報道などが伝えた。

 

●香港  AAイスラム債、景気低迷で発行延期か

年内にも発行するとみられていた空港管理局(AA)のイスラム債は、しばらく起債を見送ることになりそうだ。香港のイスラム金融市場の起爆剤になると期待されていたが、AAは「発行に向けて準備中。初のイスラム債発行体にはなりたい」とのみ話し、具体的な時期については言及していない。市場関係者は「欧米の債券市場はほとんど凍結状態」と話しており、市場回復までは起債しても資金調達は難しいとみられる。 AAは当初、第3四半期(7〜9月)にもイスラム債を発行し、債務の返済や空港の運営費などに充てる計画だった。8日付香港経済日報が伝えた

 

●マレーシア 首相3月退陣へ、総裁選不出馬を表明

アブドラ首相は8日、中核与党・統一マレー国民組織(UMNO)の最高評議会の後に会見し、来年3月の党総裁選挙に立候補しない意向を表明した。UMNO総裁を退くと同時に首相職も辞し、後継に指名されているナジブ副首相が両職を継承するとみられる。首相は総選挙以降に再三浮上した早期退陣のうわさを否定。2010年6月までにナジブ副首相に政権を委譲する考えを示したが、先月末に「2010年案は流れた」と明言していた。

アブドラ首相は、マハティール前首相の退任を受け、2003年10月31日に首相とUMNO総裁に就任。以来、経済重視の政権運営を手掛けてきたが、今年3月の総選挙で大敗。与党連合内から責任を問う声が出ていた。また6月のガソリン価格引き上げやそれに伴うインフレも逆風となり、国民の不満も高まっていた。こうした中、同首相は先ごろ、兼任していた要職の財務相職をナジブ副首相に委譲。12月に行われる予定だったUMNO総裁選を来年3月に延期した。アブドラ首相は今回、「党と政権が分裂するのを望まない」と表明。UMNO総裁と与党連合・国民戦線(BN)議長を退く考えを示すとともに、ナジブ副首相への首相職の委譲についても、総裁選後に話し合うと明らかにした。 UMNO総裁と副総裁は伝統的に首相と副首相に就任する。ナジブ副首相はUMNO総裁に立候補するとみられ、総裁選に勝利すれば6代目の首相に就任する見通しだ。

■与党結束が狙い

アブドラ首相の総裁選への不出馬表明には、連合維持に向けて結束を強める狙いがある。政権奪取を狙う野党連合(パカタン・ラヤット)は、指導者のアンワル元副首相が8月末の補欠選で国政復帰を果たし、勢いづいている。一方のBNは、9月にサバ進歩党(SAPP)が離脱。国内治安法(ISA)の発動に抗議してザイド・イブラヒム首相府相が辞任するなど、政権内の足並みが乱れていた。首相官邸の周囲ではこの日の退陣表明を前に、支持者40人ほどが集まり総裁続投を訴えていた。

 

●シンガポール  「危機は一段と悪化へ」投資家ウィー氏

著名投資家のウィー・ホンリョン氏は、米国発の金融危機について「危機はさらに悪化する可能性が高く、欧州は米国より影響が大きい。今の混乱はまだ序章にすぎない」との見解を示した。欧州の銀行の現状を「ドイツ銀行の負債は同国の国内総生産(GDP)の80%、クレディ・スイスとUBSの負債合計はスイスのGDPの6倍に上る」と指摘。米国以上に深刻な状態にあるとの見方を示した。また、「株式市況がわずかでも持ち直したら、すぐに処分しておくのが賢明だ」とも話した。 リー・クアンユー公共政策大学院への寄付を記念した行事で語った。同氏は、米保険のAIGが破たんの危機に陥った際、倒産は回避されるとの見通しから1株1.8米ドルで取得。その後、米政府が救済を決定し、9月22日に同5米ドルで売却し、売却益の700万Sドルを同大学院に寄付した。

 

 

 

 

 

 

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