オフショア投資通信 (Vol.18)
オフショア投資通信 (Vol.18)
2008年9月19日 20:30
オフショア投資通信 (Vol.18)
10年に一度の好機!!!国際分散投資
2008年9月19日
皆様、こんにちは。メイヤーの中田です。残念ながら15夜の満月の日にはスリランカのインド洋沿いのホテルで時差ぼけ状態。しかし世の中は「リーマンショック」でもちきり。
昨年8月に端を発したサブプライム問題も、名門投資銀行の破綻という形で、大きなクライマックスを迎えつつあります。株式は、米国だけでなく世界各地で約3年ぶりの安値を記録したり、為替市場も乱高下。FRBをはじめ、各国の中央銀行、政策当局もブラックマンデー以来の規模で、連携して市場の鎮静化に努めています。遂に英国や、調整幅の大きいロシア、中国当局による株価対策も発動されました。世界各国の中央銀行や政治家なども危機意識を共有し、当局対応も効果的・網羅的なシステム対応へと変わってきたわけです。
世界的な景気減速、いわゆるリセッションの状態が明らかになるのはむしろこれからですので、株価や不動産市況にとって厳しい環境はまだまだ続きます。更なるクラッシュもあるかもしれません。しかし、個人的には「転換点が近づきつつある」と見ています。1987年のブラックマンデー、1997年のアジア危機、1998年のロシア危機、2000年から2003年にかけてのITバブル崩壊、そして今回も「サブプライム危機」として歴史にその名を刻むことになるうねりの中に、正に私たちは生活しており、資産を守っていかなくてはなりません。
10年に一度の好機!!!国際分散投資
いよいよこのサブタイトルの存在感が増して来たのではないでしょうか。
■ 主な内容
1. ウィズプロフィットファンドについて(その1)
2. ファンド情報
3. Seven Hills 連載記事について
1. ウィズプロフィットファンドについて(その1)
この通信でも折に触れて取り上げてまいりましたが、不安定な市況下でも、安定的に着実なパフォーマンスが期待できるファンドがあります。前回取り上げた「マネージドフューチャーズ」もその一つですが、あまりにも変動率が高く、躊躇される方が多いのも事実。
今回取り上げる「ウイズプロフィットファンド」は、マーケット状況が良いときの利益の一部を留保して、マーケット状況の悪く、パフォーマンスが奮わなかったときに、ボーナスとして留保部分から補填するというスムージング手法が用いられています。このスムージング効果によって、安定的なリターンが毎年もたらされ、株式市場が急落しているときにでも定期的な上昇を得ることができます。
ウィズプロフィットファンドの目的は、直接株式市場に投資するよりも低い変動率で、政府発行債や社債よりも高いリターンを長期的に提供することです。特に、現在のような不安定な市場下でも、継続的に上昇している点は、とても魅力的です。ウィズプロフィットファンドは、中長期の投資商品として設計されているため、5年以上の投資がお勧めです。その投資期間を通して、投資家は継続的な緩やかな上昇を享受することができます。
この緩やかな上昇曲線を描くウィズプロフィットファンドは、英国で発達しました。初めて発行された証券は1583年のエリザベス一世時代にまで遡り、それ以来、この投資コンセプトは英国の金融市場の最先端で発展してきました。現在のウィズプロフィットファンドの原型は150年前に完成したと言われています。そして、現在では、英国で運用されている資産の10% 以上を占める約7400億ドルが投資され、年金運用の40% 以上にあたる資産運用が行われています。そのため、留保部分の資金は、英国金融サービス庁の厳しい監視下におかれています。
典型的なウィズプロフィットファンドは、株式、債券、商業用不動産など様々な資産に分散投資するバランスファンドです。平均的に6%前後のリターンを計上しています。これまで、このファンドへの投資は、機関投資家だけに限られていました。しかし、今では複数の運用会社が、ウィズプロフィットファンドへの投資機会を個人投資家へも提供しています。
これらの運用会社が提供するファンドには、機関投資家用レバレッジを用いて、ウィズプロフィットファンドへ投資しているものもあります。特に最近では、金利が下がっているので、米ドルを3%で借入れ、6−7%の利益が上がれば、その差額で、魅力的な利益を生み出せます。このようにリスク管理可能な範囲のレバレッジを少しかけることで、変動率に左右されることなく、二桁のリターンを上げることもできるのです。
こういったファンドのパフォーマンスと堅実さには目を見張るものがあり、過去10年間を見てみると、年平均リターン10−12%と、大型ミューチュアルファンドよりも良いパフォーマンスを残してきました。また、運用会社の中には、原資産であるウィズプロフィットファンドの投資基軸通貨である米ドル、ユーロ、英国ポンドに加え、豪ドルや円建てのファンドクラスを設定しているところもあります。
典型的なウィズプロフィットファンドは、バランスファンドに似ていますが、大きな相違点は、スムース化です。現在、英国では数十本のウィズプロフィットファンドが運用されていますが、運用規模や耐力の違いから、運用会社によって、そのスムース化を図るスキームに差が見られます。トップレベルの会社では、大きな資本力を背景に、運用制限が少ない点が特徴的です。脆弱な会社では、運用制限が発生することも考えられるため、長期的に良いリターンを計上していくことは難しいでしょう。
例えば、大手プルデンシャルでは、アクティブ運用を重視し、非常に良いパフォーマンスを残していましたが、90年代後半には、アクティブ運用のままではリターンが減少することを事前に予期し、ウィズプロフィットファンドの資産を商業用不動産や政府発行債といったリスクの低い資産への比重を多くし、パフォーマンスを維持することに成功しています。
株式市場への直接投資とは異なり、留保部分からの配当の還元を上手く機能させた、長年に渡る運用実績のある会社のウィズプロフィットファンドは、元本保証に近い保証を提供しているとも言えるでしょう。過去のファンドパフォーマンスに基づく配当率を設定し、将来期待できるパフォーマンスを計算し、支払い能力維持に努めています。ここで重要なのは規模の問題ではなく、金融機関の信用力です。信用力は、スタンダード&プアーズなどの外部機関が与える格付けによって測ることができます。
勿論、ウィズプロフィットファンドにも銀行預金と比較すれば、リスクはありますが、リスクグレードとしては、債券よりも少し高く株式より低いという程度です。特に5年以上という期間でみれば、限られた変動率と低いリスクで、手堅くリターンをあげている効率の良い投資商品と言えるでしょう。不安定な市場状況下では、現金として銀行預金に預けておくことが得策のように思われるかもしれませんが、資産を増やしたいと考えている方は視点を変えてみてください。こうしている現在も、あなたの資産はインフレに侵食され、どんどんと減っているという事実に気づくでしょう。世界中が高いインフレに見舞われている現在では尚更です。
40以上の保険会社がウイズプロフィットファンドの運用を行っていますが、プルデンシャルと、アビバグループのノルウイッチユニオンが2大運用社です。
ウィズプロフィットファンドは、3種類のボーナス支払いを通じてスムーズ化を実現させています。
[Annual Bonus]
年初に、その年のボーナスレートをアナウンスし、その支払いを約束します。
プルデンシャルは日割りで計算し、パフォーマンスへ還元します。
ノルウィッチは、定期的に、パフォーマンスへ還元します。
[Terminal Bonus]
実際運用されているウィズプロフィットファンドのパフォーマンスによって、追加され、パフォーマンスに還元されます。
[Special Bonus]
2008年1月1日時点でのPolicy holderに対して、“Inherited Estate”これまでの遺産ともいえる誰のものでもない資産(ウィズプロフィットファンドにおける未請求資産)が約34億ユーロあり、この資産をボーナスとして還元するというSpecial Bonusの支払いをアナウンスしています。
ウィズプロフィットファンドの歴史は、1850年代まで遡ります。この頃は、保険会社の営業担当者が各家庭を回り、将来のために投資できる金額を集金し、記帳していました。しかし、この方法では、支払い者の死亡後などに中に浮いてしまった資金が発生しました。このように貯まっていった未請求資産が“Inherited Estate”です。
歴史が長いウィズプロフィットファンドを運用する会社は、このInherited Estateをたくさん保有しています。そして、この資金に関して、投資家に90%、株主に10%何らかの形で還元するようにFSAより通達が出ています。
ノルウィッチのInherited Estateは、約52億ポンド。プルデンシャルは、約90億ポンドと見込まれています。
プルデンシャルは、このような市場下なので、ファンドに貯めておくという選択肢を、ノルウィッチはボーナスとして還元するという選択肢をとっています。
そして、ドミニオンのNXファンドは、34億ユーロのボーナスを受取ることが発表されています。
* パフォーマンスに還元されず、留保されている資金も5年以内に還元しなくてはならないという指針があります。現在、ウィズプロフィットファンドは、イギリスのFSAに最も規制されているファンドです。ノルウィッチ、プルデンシャルのウィズプロフィットファンドは、非常に大きく堅固な財政を誇り(格付けAA以上)、3位以下を大きく突き放しています。
ウィズプロフィットファンド自体は、英国国内の保険契約であり、海外の個人投資家が直接契約することは出来ません。オフショアファンドという形で現在我々が投資できるファンドは
DOMINION ttp://www.dominion-funds.com/English/Home.aspx/
Smooth Growth Investment(SGI) http://www.smoothedgrowthfunds.com/SGI/eng/home/
の2社から出されています。
次回はこれらのファンドの特徴、実績等について詳しくご照会したいと思います。
2.ファンド情報
○ ドミニオン社NX2ファンドの基準価格修正---Norwich Union社のボーナス支払い予定額削減について
9月4日付でNorwich Union社より、
「今年度支払いを予定していたTerminal Bonusを平均7.5%削減する」
というアナウンスがあり、これにより、9/8日付の基準価格が7.5%分マイナス調整されました。
http://www.dominion-funds.com/Admin/News/Files/120/NU_reduced_bonuses_AW.pdf
Special Bonus の34億ユーロは予定通り支払われます。
詳しくはお問合せください。
○ MAN社豪ドル建て元本確保型ファンド新規募集開始
MAN オーストラリア社の新しい元本確保型シリーズです。募集期間は9月29日から11月28日です。
メインの“トレンド・フォロー運用”の基幹プログラムADPに100%、 マルチ・マネージャーで運用を行うGlenwood Portfolioに同じく60%、計160%の分算投資を行います。プログラム(ファンド)構成は以下の通りです。
トレンド・フォロー(基幹プログラムAHL Alpha) 100.00%
ファンドオブファンズ(Glenwood Portfolio) 60.00%
(内訳)
コモディティーズ&マクロ 26.7%
イベントドリブン戦略 21.9%
株式ヘッジ戦略 16.7%
株式 15.4%
ディストレスト&クレジット 13.9%
リラティブバリュー戦略 5.4%
その他概要は下記のとおりです。
最低申込み金額:AUD 20,000
償還:2018年12月31日
購入手数料:なし
早期解約手数料:2011年年12月31日まで 純資産額の 2%
以降 0%
満期時に、コモンウエルス銀行の元本保証が付いており、今までのシリーズ同様運用結果が良いときに、利益の一部が元本に組み入れられる「満期時元本逓増機能」付です。
詳しくはお問い合わせください!!!
○ MAN社米ドル建て元本確保型ファンド継続募集
MAN 社の元本確保型シリーズです。募集期間は10月6日まで。
最低申込み金額:USD 50,000(弊社経由ではUSD 20,000 から応募可能です)
尚、既存のMAN社のファンドから、本ファンドに手数料無しで入替えることが可能なケースがあります。詳しくはお問い合わせください!!!
○MAN AHL Diversified Futures Ltdの最低投資金額が変更になりました
8月12日約定分よりUSD 20,000から投資可能 (従来はUSD 30,000以上)
3.Seven Hills 連載 海外資産運用術
11月号では
「国際フィナンシャルアドバイザー(IFA)と上手に付き合い、将来を見据えた運用を」
という内容です。
Seven Hills 連載 海外資産運用術 の連載記事はコチラをご覧ください。
http://www.meyerjapan.com/press/index.shtml
次回は9月29日新月の夜にお届けします。
今日はこれから久々に我が家での夕食です。そろそろ秋刀魚も美味しい時期ですね。果たして今宵の食卓は?
では私個人のブログ
「オフショア投資の散歩道」http://www.offshoretoushi.com/
も併せて次号もお楽しみに。
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中田 裕
株式会社 メイヤー・アセットマネージメント
〒105-0001
東京都港区虎ノ門5-11-13 虎ノ門RICHビル3F
TEL 03-5777-1071(内線 2006)
FAX 03-5777-1072
email: hnakada@meyerjapan.com
個人HP
http://offshoretoushi.com/ 「オフショア投資の散歩道」
